荒川 雄一
アラカワ ユウイチ「個人の金融資産残高も減少へ!」
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こんにちは!
さて、日銀の資金循環統計によれば、
2015年度末の家計が保有する金融資産残高が、
前年に比べ0.6%減少し、“1706兆円”となりました。
前年末の残高を下回ったのは、7年ぶりのことです。
主要因としては、円高、それに伴う株安で、
株式や投資信託の評価が下がったことや
売却が増えたことが考えられます。
株式が9.9%減少して153兆円、
投資信託も3.7%減少の92兆円となりました。
ただ、株も投信も、
これまで3年連続して2ケタ増だったことを考えれば、
そう驚く数字ではないと感じています。
一方、金融資産の50%以上を占める現預金は、
1.3%増加し、894兆円となりました。
このようにみると、いまだ、日本人の「安全志向」は、
大きく変わってはいないようです。
日本国債の残高が膨れ上がる中、「個人の金融資産残高」は、
“日本の信用力の裏付け”のためには、重要な意味を持ちます。
前回取り上げた「対外純資産」とともに、
その残高動向には、留意しておく必要があります。
個人的には、「安全」を重視するということは、
将来どのような状況になったとして、
対処できることではないかと考えています。
その意味からすると、「円の現預金」しか持たないことは、
決して「安全」とは言えない状況です。
大半をリスク資産にする必要はまったくありませんが、
日本の将来、個人の生活防衛を考えると、
「下がっている時こそ、買い増しする」
といった行動も、時として必要ではないでしょうか。
特に、現預金比率が高い方は、
今後利用できる人が大幅に増える「個人型確定拠出年金」などを用いて、
“計画的にリスク資産の保有比率を高めていく”ことを、
検討する時期だと思います。
それでは、今週末も穏やかな日々をお過ごしください。
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