藤森 哲也(不動産コンサルタント)- Q&A回答「契約解除に掛かる費用について」 - 専門家プロファイル

藤森 哲也
将来必要なお金を把握せずに、家を買うのって怖くないですか?

藤森 哲也

フジモリ テツヤ
( 不動産コンサルタント )
株式会社アドキャスト 代表取締役
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土地決済前の解約について

住宅・不動産 不動産売買 2017/06/28 23:30

質問させていただきます。Aの住宅メーカーが仲介会社となり手付金30万を支払い土地の決済を半月後に控えている所です。
建物はBの住宅メーカーで建てるつもりで工事請負契約を済ませていまして契約金百万円を支払っている状態で打ち合わせは始まったばかりです。
土地を紹介されたその日に決めなければ他に取られてしまうと言うのでその日に決めてしまいました。敷地内に電柱もあり屋根の勾配がきつくなってしまう建て方になる可能性が高く今になって後悔というか解約したい気持ちになってしまいました。
今現在で解約の場合どのくらいの費用がかかるか知りたいです。Aのメーカーは最初から不信感というかありましてBのメーカーは気に入っているので変えたくないのですがどうしたらいいか分かりません。

さすまたさん ( 東京都 / 男性 / 31歳 )

藤森 哲也 専門家

藤森 哲也
不動産コンサルタント

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契約解除に掛かる費用について

2017/06/29 12:12

はじめまして、不動産コンサルティング会社、アドキャストの藤森と申します。
ご質問いただきました件ですが、契約後に買主の都合で解約する場合、
まず考えられるのは、さすまた様が支払った30万の手付金を放棄することで
出来る契約解除です。

但し、この「手付金放棄」での解約ができる期間には限りがあります。
売主が個人であれば、契約日から1ヶ月程度という設定が一般的な期限で、
売主が宅建業者であれば、「履行の着手まで」という曖昧な期限が設定
されます。
この解除期日の前後かどうかは大切ですので、売買契約書や重要事項説明書を
確認してみて下さい。

この手付解除期日を過ぎてしまったり、契約の履行の着手後ですと、さすまた様が
手付金は放棄すると言っても契約は解除できなくなり、売買代金の支払いという
義務が残ります。
売買代金の支払いをしない場合、その責任を果たさない債務不履行となりますので、
相手方に賠償請求される立場になります。
この損害賠償請求にはどれだけ損害があったのか、その計算の裏付けを立証したり、
相手に納得させるなどの手間もありかなり面倒な作業です。
そのことから、多くの不動産売買では契約時に、請求できる損害賠償額を予め決めて
おくことが殆どです。

これは契約上では、違約金と言われているものです。

違約金の設定により、請求する側は、実際の損害額を立証する負担が軽減されます。
通常は売価の10%~20%が多く、例えば売買価格4千万円の物件であれば、400万円や
800万円といった金額になりますから、多くは手付金よりも大きな金額となります。
金額を決める取決めなので、違約金を超える損害が発生した時でも、違約金を超える
金額については請求することができませんし、また、損害が違約金より少ないときでも、
違約金の減額を求めることはできないことが一般的です。
こちらについても、契約書や重要事項説明書に、パーセンテージ表記などで
説明があると思いますので、確認してみて下さい。

尚、ペナルティの発生なく解約する方法もございます。
例えば、住宅ローン特約があれば、審査による承認をいつまでに取得するという
期日・期限が設けられていると思います。
事前審査が通っている場合、余程のこと(時前審査時には考慮されていなかった否決原因に
値するマイナス要因発覚等)がなければ、本審査も通らないことは稀ですが、万一、
ローンの否決やローン承諾期日までに承認が間に合わなかった場合は、ローン特約で
白紙解約できる条件(手付金も買主に返還)になっていることが多いです。

他にも、売主側の了承が必要になりますが、互いにペナルティなしでの解約で
合意できれば、合意解除が可能です。
万一、さすまた様との契約での金額以上で、その物件を買いたいという購入希望者が
いるようであれば、高く売りたい売主であれば合意解除に乗る可能性はありますが、
これに関してはタイミング的にも難しいと思います。
お願いにあがる振る舞いや、解約したい理由、売主側の人間性で通る場合もある
一つの解約方法というものです。

尚、この契約解除に関しては、手付解除・違約解除・合意解除の、どの解約状況でも、
それが売主・買主どちらの都合の解約だったとしても、仲介手数料については
注意が必要です。
仲介手数料の支払い義務は、別の契約(媒介)で取り決めているということです。
さすまた様が購入を不動産業者に仲介してもらっている場合、媒介契約を結んで
契約業務を進めてきたはずです。
この結果、契約が成立すれば業者に仲介手数料を支払うことになりますが、
この仲介手数料は物件探しや購入契約までの色々なことをお願いする媒介契約で、
通常は、売買契約が締結されたときに支払い義務が生じます。
既に売買の契約は締結されている段階なので、仲介手数料を支払う義務を負っている
可能性が高いですし、支払い済みの場合、売買契約が解除となっても仲介手数料は
戻ってこない可能性が高いということです。

また、建築工事の契約に関しても、建築する土地が無くなる以上は解約する他ありません。
建築請負契約にも解約時には違約となるペナルティが設定されていると思いますので、
その金額も考慮し、トータルで考える必要があります。



契約解除以外にも、転売した際の相場・売却可能額を考え、違約金や仲介手数料などより
少ない損失であれば転売も視野に入れてみたり、賃貸相場をみて、借主が直ぐに見付かる
賃料でもローン返済に問題がなければ、他人の支払いで資産をもつという選択もあります。
(エリアや相場状況によっては売却益が出る場合もありますが、売却が困難ですと更に
損失が大きくなる可能性も有)


売買でも媒介でも、その契約内容については細部にわたる確認や精査が
必要となりますので、ある程度こちらで仮想した状況での回答となって
おります。 一般的な商慣習や契約条件からの注意点ですので、
実際に取り決められている契約内容と異なる可能性もありますし、
せっかくの契約を解除するのは少し残念な気も致しますのが、
さすまた様にとって、もっとも利益ある選択の参考にして頂けたら幸いです。


以上、ご参考になりましたでしょうか。
アドキャスト:http://ad-cast.co.jp/  藤森哲也

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