対象:ペットの医療・健康
17歳のオス猫です。
1ヶ月ほど前から異様な叫び声をあげるようになり2週間ほど前から後ろ足がふらつきだしました。
症状が甲状腺機能亢進症に似ていることから2種類のホルモン検査をしましたが、どちらも正常値でした。今は視力もほとんどなくなっていると思います。
残るは脳腫瘍の可能性が高いと診断されましたが、MRIを取るには麻酔が必要なのと脳腫瘍が発見されても手術できるかどうかわからないので年齢のこともあるので薬療法のほうがいいのではとの事でステロイドを飲ませています。
でも、ステロイド投与前から食欲はあり(1日にa/d缶1個半~2個食べます)血液検査でもすべて異常なしです。糖尿などの病気もありません。
麻酔や、開腹程度の手術だと、たぶん平気だと思います。
ただ、脳の手術となると麻酔量も増えると思いますし、術後の心配もあり、このままステロイドで見守る方がいいという思いと
食欲もあり体力もあるので手術したら治るのでないかという思いで決断に悩んでいます。
部屋中をずっと歩いてる姿をみると、出来たら治してあげたいです。
どちらが正しいという判断はないと思いますが、脳手術を受けた猫ちゃんというのは最高で年齢はいくつまでといったような規定はあるのでしょうか。
個々の体力にもよることは判っていますが、今までの前例などあれば教えていただきたいです。よろしくお願いします。
つちのこさん ( 大阪府 / 女性 / 31歳 )
回答:2件
早田 明
獣医
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猫の脳腫瘍手術について
今回の症例ですが、確かに脳疾患の可能性はあると考えられます。しかし、脳腫瘍だけが考えられる訳ではなく、脳炎・水頭症(後天性)・脳萎縮などその他の病態も同様の症状を引き起こすものと考えられます。
治療法はこれらの病気ではすべて異なります。例えば、脳炎の場合は通常使用するステロイドの量の倍以上で使用しなければいけないこともあります。
このため、重要なのはやはり、診断を適切に行うことと考えられます。特に、MRI検査を行うことができれば多くの脳疾患を判断することが可能ではあると考えます。
また、麻酔に関してですが、検査・開腹手術・開頭手術、いずれも麻酔の量が大きく異なることはありませんし、むしろ開腹手術のほうが、体温が低下しやすく、術後の疼痛などの侵襲が非常に大きなものと考えられます。
術後に関しては、病気の種類、場所によって様々です。しかし、”高齢”が診断を適切におこわない理由にはならないと思います
RE:猫の脳腫瘍手術について
17歳という高齢であることから考えられる疾患はいくつかあります。しかし、血液検査、甲状腺ホルモン検査が正常であり、元気食欲に問題がないのであれば、主訴から頭蓋内疾患または痴呆症が疑われます。頭蓋内疾患とは、脳腫瘍の他に、ウィルス、細菌や寄生虫が原因となる脳炎などの疾患があります。本件においては、脳腫瘍の可能性は否定できませんが、脳腫瘍とは頭蓋内から発生した腫瘍の場合と頭蓋外に発生した腫瘍が転移した場合の2通りが考えられ、後者である場合が多いことから、仮に脳手術を行って腫瘍を摘出したとしても完治する可能性は低いと考えられます。また、痴呆症であることを診断するには文面だけでは困難なので、一度お近くの動物病院で受診されることをお勧めします。脳手術を受けた猫ちゃんの最高年齢のご質問については、正確な年齢は判り兼ねますが、手術適応となる基準としては年齢ではなく体力や血液検査の数値等になります。すなわち、高齢であっても手術を受けられる健康な身体であれば基本的に問題はないと考えられます。
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