対象:住宅検査・測量
回答:3件
隣地との境界について
アナログもこ さま
はじめまして、不動産コンサルティング会社、アドキャストの藤森と申します。
ご質問いただきました件ですが、
この場合、アナログもこさんのおっしゃる通り、境界を越えていることになります。
通常なら、画像1のように境界線上にブロック塀の堺がくるようにならなければいけません。
但し、越境かどうかの判断には確認しておくべきことがあります。
まず、隣地所有者がアナログもこさんと同じ位置を境界として認識しているかです。
過去に、この境界について隣地所有者との立会い等を行っているか、その資料(互いに署名捺印された確認書・測量図等)は保管・継承されているのか、これらの確認が大切です。
現在の隣地所有者ではなくても、以前に当該地の所有者同士で境界立会いを行い、境界線を決めている場合は関係資料が存在していたはずです。
通常は所有権が移転した際、新しい所有者に継承されていきますが、長い年月の間に紛失していたり、建替えや植栽などの現地状況の変化に伴い、現地の利用状況が変わっている場合があります。
その際、新しい日付けで境界立会いをやり直していることもあります。
(1)境界立会の資料、図面に基づき証明できる境界であるか。
(2)証明できるものがない場合、アナログもこさんの認識している境界が、隣地所有者と同じ認識であるか。
(3)地積更生登記や、分筆登記が行われている場合は、法務局に関係資料が保管されていることがあるので、本地において最近そのような地積の変更がなされていないか。
(4)以前に筆界特定が行われていないか。(行われていれば登記簿の表題部にその旨が記載され、法務局に筆界特定書が保管されています)
これらの認識が違っていると、お隣の方は単に塀で区切られた場所までが、互いの境界と思っているかもしれません。
以上、ご参考になりましたでしょうか
アドキャスト:http://ad-cast.co.jp/ 藤森哲也
補足
また注意事項として、アナログもこさんが土地を『時効取得』されることで、“建築不可”となる可能性はないか注意が必要です。
境界塀なども他人の敷地に設置されていれば、塀の所有者によりその敷地(越境している部分)を占有していることになり、10年もしくは20年経過後に時効の援用をされると、土地の所有権を喪失します。
時効取得だけでは第三者に対抗できない為、その部分を分筆し所有権移転登記するよう請求されることもあります。
その際、アナログもこさんの土地が概略図のように、接道間口2mジャストの物件であった場合、僅か数cmの間口不足であっても「未接道」となり、これは原則として“建築不可(建物を建築してはいけない土地)”となります。
※但し書き等により特定行政庁から定めれる制限や条件のもとで、建築できる場合もありますが、資産価値としての影響はあると思います。
回答専門家
- 藤森 哲也
- (不動産コンサルタント)
- 株式会社アドキャスト 代表取締役
将来必要なお金を把握せずに、家を買うのって怖くないですか?
売ってしまえば終わり・・・になりがちな不動産業界の現状に疑問を抱き、不動産購入には欠かせないお金の勉強をスタート。FP資格を取得。住宅購入に向けての資金計画、購入後の人生設計までトータルにサポートする「一生涯のパートナー」を目指しています。
厳密に言うと越境されています。しかし、、、
ハッピーハウスの真山(さのやま)です。
外構工事業者の心理として、何もないところで
隣地との境界に擁壁やブロックを設置する場合、
ぎりぎりに設置を行うと越境の問題等が起こると面倒なので、
少し引いて設置を行うことがよくあります。
(仮に越境だと指摘されると、業者が自分の負担でやり直しを
しなければならなくなるため)
逆に、もともと擁壁やブロック等が設置されていれば
安心してぎりぎりまで近づけて設置を行います。
今回、「アナログもこ」さんの敷地の外構が既に終わっているので、
相手側の外構業者が境界ぎりぎりにブロックを設置し、
隙間をコンクリートで埋めているものと思われます。
厳密に言うと「越境されている」状態です。
ただ今回のようなケースにおいて、
特に使用上の問題がなければ
そのままにしておくケースが多いと思います。
きっちりとしておきたいというのであれば、
越境について合意書を結んでおくのが一般的です。
具体的には、
・越境している部分をお互いに確認している旨
・将来的に再建築やブロック塀のやり直しの際にその越境を解消する旨
を明記しておきます。
隣人関係は非常にセンシティブです。
ちょっとした一言が将来に渡ってしこりとなる場合があります。
現地を確認しないと詳細を申し上げられませんが、
特に問題がないのであれば、そのままでも良いのではと思います。
なるべく穏便に解決されることを願っております。
少しでもお役に立てれば幸いです。
回答専門家
- 真山 英二
- (神奈川県 / 不動産コンサルタント)
- 株式会社ハッピーハウス 代表取締役
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人生最大級の買物である不動産購入は、自分や家族が主人公でこだわりを実現していく「人生最高のエンターテイメント」と言えるのではないでしょうか。正しい知識と情報を身に付ける事で、安心してワクワクの不動産選びを楽しんでもらいたいと考えています。
西垣戸 重成
不動産コンサルタント
-
事後確認をされるかどうか
アナログもこさんはじめまして。住まいのコンシェルジュの西垣戸 重成と申します。
アナログもこさんの2センチの基礎(土に埋まっている部分?)の上にモルタルが詰められたということですね。
仰る通りであれば、越境かつアナログもこさんの所有する工作物に勝手にモルタルを流し込んで固定してしまったことになります。(やり直しが困難)
このような施工は、隙間部分への雨水の侵入や雑草対策としてよく見掛けますが、本来なら隣地所有者の事前確認が前提となるところです。
隣地側の所有者、及び施行業者にクレームを付ける権利は十分にあると思いますが、伝え方または伝わり方によっては、これから長期のご近所付き合いに水を差すことににもなりかねませんからよく考えて行動ください。
現状分析のみになりましたが、ご参考となれば幸いです。
(現在のポイント:-pt)
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