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対象：住宅設計・構造
間口4.5mx奥行き１７m程度（20坪程度）の土地に3,4階のビルを建設しようと考えています。（1階テナント,2〜4階まで住居）
重量鉄骨と鉄筋コンクリートどちらが向いているのでしょうか
費用面、1階の間口の広さ、4階部屋の部屋やルーフバルコニーをとった場合の間取りの自由度等。
（鉄骨は四隅に必ず柱がくるので、間口が狭められる？）
（鉄骨は柱と柱の間で、部屋が切れてしまうと、部屋の壁を支える為の梁を柱まで通す必要が出てくる？）
（RC層の方が重いので基礎の料金が上がる？）
（RCの基礎は杭でなければならない？）
上記の質問のようなS造,RCのメリット・デメリットを教えてください。
よろしくお願い致します
トッチさん （ 東京都 / 男性 / 31歳 ）
回答：4件
専門家別の角度でお答えしますね
トッチさんの聞かれたいことは先の建築家の方がお答えした通りでしょう。
それともう1つ別の角度でお答えしますね。
それは、将来建物を解体する時の解体費用についてです。
鉄筋コンクリートの場合は「産業廃棄物」扱いになりますので、解体費用は
今でも高くつきますが、将来、ゴミの問題などがクローズアップされてくると
解体費などは予想以上にかかる可能性もあるでしょう。
鉄骨の場合は、鉄が再利用出来るので、スクラップ代が軽減出来る可能性も
あります。建てる時の費用も鉄骨の方が安く済むと思います。
これは金銭面だけの話なので、防音性能など、立地条件によってはそちらを
重視する必要がある場合もあるでしょう。
どちらにしましても信頼出来る設計士や設計事務所に相談されて、両方のコスト
比較や住み心地と構造などのアドバイスなどを受けるとよいと思いますよ。
より具体的に見えてくると思います。
八納啓造
評価・お礼
トッチさん
ご返答有難うございます。
将来的な解体費用も考えておく必要性はありますよね。
子供の代のことになるかもしれませんが。
環境的にもS造の方がいいのでしょうかね。
回答専門家
- 八納 啓造
- （建築家）
- 株式会社G proportion アーキテクツ 代表取締役
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森岡 篤
建築家
-
専門的検討が必要
トッチさんこんにちは
パルティータ建築工房の森岡と申します。
1階間口を広く取れるかどうかがポイントですね。
鉄骨造(S)は、柱・大梁によるラーメン構造で、間口方向は、内部に柱や壁のない空間が可能です。
1階の柱の本数が少ないと、鉄骨柱は大きなサイズとなり、間口が狭められます。
奥行方向に柱を細かく配置し、力を分散すれば、柱断面を小さくすることができます。
柱は必ずしも四隅に必要なわけではなく、道路側外壁からバックして柱・梁を設け、それより先は壁で持ち出し、間口をより広く取ることも可能です。
鉄筋コンクリート造(RC)は、ラーメン構造と壁構造に分けられます。
RCのラーメン構造は、S造に比べ、大きな柱断面が必要となります。
壁構造では、柱型はないのですが、間口方向、奥行方向共に、耐力壁が必要です。
耐力壁は、建物全体が捻れないよう、バランスよく配置する必要があり、道路側にも壁が必要となります。
RCで道路側の広い間口を確保するには、
・壁構造であるが、道路側に壁のない構造とする
・平面的に、奥行方向両側の壁として、奥行方向は壁構造、間口方向は、両側の壁と床によるラーメンの壁式ラーメン構造とする
ことが考えられます。
共に特殊な構造で、専門家による緻密な設計が必要です。
4階程度の建築コストは、一般にS造よりRC造の方が高くなります。
RC造、S造共に、地盤が良ければ杭の無い直接基礎もあり得ますが、悪ければ杭が必要となり、重量の重いRCの方が杭コストがかかります。
1階テナントの用途によっては、防音の問題があるかもしれません。
遮音性は、外壁をボードで構成するS造より、連続した構造のRC造の方が有利です。
参考にしていただけたら幸いです。
パルティータ建築工房サイトはこちら
東京都中野区の建築設計事務所 注文住宅/二世帯住宅/リフォーム
住宅の疑問にこたえる、「住宅こたえるね!ット」はこちら
評価・お礼
トッチさん
S造、RC造の構造や違いを端的にご説明していただき有難うございます。今後話を進めていく上で、家の形状にあった構造を選ぶ参考に出来ると思います。特にどうしてSなのかRC造なのかを設計士さんから話を聞く際に納得度が高くなると思います。有難うございました。
安藤 美樹
建築家
-
RC造かS造かの選択について
トッチさん、こんにちわ。安藤建築事務所の安藤と申します。
RC造もしくはS造のどちらかに決めるためには、色々な考察をしていく事をお勧めします。
1、3階もしくは4階の建物ですと、基礎の形式が、地盤の良し悪しで、べた基礎・地盤改良・杭基礎と、選択の巾があります。基礎形式によって、S造とRC造では、費用が大きく変わる場合もありますし、全く変わらない場合もあります。
べた基礎の場合と、地盤の支持地盤によって大きく耐力がとれる支持杭の場合では、費用がかわらない可能性もあります。
建設費に与える基礎のお金は大きいので、まず地盤を調べて、明らかにすると良いです。
2、RC造でもS造でも構造形式が柱-梁で構成するラーメン構造と壁式構造があります。
間口が4.5mですと、1階が駐車場にする場合は、ラーメン構造が適しています。
その場合、間口に対して高さが高い建物なので、耐震性は問題にないにせよ、S造は、地震時において揺れやすいので、出来るだけ揺れ難い設計の配慮が必要と思います。
3、まわりの道路条件や敷地の条件によって、杭の種類が限定されてしまう場合もあります。
また、道路状況によってはRC造が安くなる事例もありますので、工事条件としてどちらが良いかも検討しておくと良いと思います。
4、プランの自由度はRC造とS造では、ラーメン構造を選択すれば、同じです。
但し、通常S造では、小梁を2から3m間隔で入れていきますので、高さ方向の設計では、RC造とS造に、違いは出てきます。
少し、思いつくところを並べてみました。
少しでもお役にたてれますように。
評価・お礼
トッチさん
有難うございます。
3階プランから4階プランに変更希望していた矢先でしたのでコストアップに驚いていました。
教えていただけたポイントで再度質問を投げて行こうと思います。基礎の部分は耐久性を鑑み、種類と費用で比較できそうです
横山 彰人
建築家
-
狭小地に建てる
横山彰人建築設計事務所の横山です
文面拝見しました。いろいろ悩まれている様子、よく分かります。
それぞれの長所、欠点は先の専門家の方が述べられていますので、私の考えを言いますね。
これまで東京の銀座や人形町で同じような敷地に設計しましたが、鉄骨のほうがコスト、空間利用からいって有利だと思います。
間口をいくら取れるかは隣地境界からいくら離すかによりますが、出来るだけ間口を広く取るには鉄骨の方が有利です。これまでの設計では隣地境界から10cmから15cmにしています。
RCは基礎の関係で40cm以上離さなければなりません。
間口を広く見せるためには柱を1m以上下げて建物を持ち出しにすれば広くなります。
分からないところがあればこれまでの資料もありますのでご連絡下さい。
横山彰人
（現在のポイント：4pt）
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