対象:一般歯科・歯の治療
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梅毒の原因菌とは異なります
そのような表現で口腔内からスピロヘータが検出されたと言われると、驚かれると思います。しかし、通常、歯周病菌の検査で検出されるスピロヘータは、口腔内の常在菌(以上ではなく、一般的に存在する菌)の一種で、活動性が高い、細長い、螺旋構造を持つ菌を指します。よって、普通の歯周病治療で問題なく減らせる菌であり、何の心配も要りません。ちなみに、梅毒の原因であるスピロヘータは、トレポネーマ‐パリズム(Treponema pallidum)といいます。
補足
安心いただいて、うれしく思います。しかし、その衛生士さんの、『そうですね、ここに梅毒の原因菌と書いてありますね』なんて発言は不用意ですね。悪気がないにしろ、注意するべきであったと思います。スピロヘータといっても病原性を持つものや持たないものなど、多くの種類があります。梅毒の検査は別の検査法で行なわなくてはなりません。口腔内の常在菌で、歯周病原因菌の代表的なものであるPg菌でも、私自身、PCRという遺伝子的なアプローチを用いて、大学の研究室で実験をしているのですが、歯周病のない患者さんからもほとんど発見されます。最近の大学のラボレベルの菌の同定は遺伝子から調べていくと、より感度が高くなりすぎ、私たちプロサイドでも、かつては予想もしなかったような種類の細菌の検出を認めます。歯周病菌の簡易的な検査は、そういう意味では心配されるような結論を出せるレベルとは考えられません。動機付けのひとつであると気楽に考え、除石(スケーリング)やプラークコントロールによる伝統的な歯周病の治療がもっとも有効なのが事実です。ジスロマックを飲んでも歯周病の根本的な治療にはなりませんので、念のため。
評価・お礼
uriuriさん
ありがとうございました。歯科衛生士の方に説明を受けて、『もともと口腔内には存在しない菌で感染症になります』と言われ、スピロヘータ=螺旋状桿菌というのは知っていましたが、『スピロヘータにも種類がありますが梅毒の原因菌ですか?』と質問したところ、教科書を持ってこられ、『そうですねここに梅毒の原因菌と書いてありますね』といわれたのでびっくりしました。いろいろと調べてみましたが口腔内のスピロヘータの正式名称がわからなかったので気になっていました。別のものと教えてくださって安心しました。本当にありがとうございました。
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