対象:労働問題・仕事の法律
当社の(証券)外務員の報酬が完全歩合制で固定給がありません。これは、労働基準法に違反するのではないでしょうか。健康保険、厚生年金は控除しているので、請負ではなく、労働契約になると思うのですが。
dosiyouさん ( 埼玉県 / 女性 / 36歳 )
回答:1件
本田 和盛
経営コンサルタント
1
完全歩合制は適法です。
凄腕社労士 本田和盛です。
証券外務員やタクシー運転手など、完全歩合制の給与体系をとっている企業は多いです。
賃金に固定部分がないことでは、労基法違反にはなりません。
ただし出来高払い賃金については労基法27条で、労働時間に応じた一定の保障給を支払うべきことを使用者に義務づけしています。
工場の生産労働者を出来高払い制で使用する場合等で、材料が不足したため出来高が稼げないことにより賃金が低下する責任を労働者に一方的に負担させることは適切ではないからです。
ただし成果主義で賃金が低下することは、本来の「出来高払いの保障給」の趣旨とは相容れないことから、一定額の保障をする必要はないと思われますが、極端な賃金変動が労働者の生活を不安定にすることから、27条を準用して、ある程度の賃金額を保障すべきという考え方(学説)もあります。
なお、完全歩合制であっても最低賃金法は適用になりますので、労働時間当たりの賃金額が最低賃金額を下回ることは違法です。
評価・お礼
dosiyouさん
証券外務員のケースで色々調べましたが、なかなか見つからなかったので、参考になりました。
(現在のポイント:-pt)
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