対象:労働問題・仕事の法律
今年末から産休・育休に入り、来年4月に復帰を希望している社員がいます。彼女の育休後の扱いを検討しているところです。
会社の経営が厳しくなっている状況もありますが、彼女の仕事の量がすでに少ないこともあり、育休後復帰したときには、ワークシェアの案も含む配置換えか、あるいは給料の減額を会社としては希望しています。
育休明けに配置換えや減額について、産休に入る前に本人話すことは可能でしょうか?
会社が心配しているのは、本人に不利になるようなことを伝えた後に、出産事故(流産、死産など)が仮にあった場合、会社が訴えられる原因にならないかどうか、とう点です。
アドバイスいただきたく、どうぞよろしくお願いします。
ASUMOMOさん ( 東京都 / 女性 / 39歳 )
回答:1件
本田 和盛
経営コンサルタント
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育児休業後のワークシェアリング
凄腕社労士 本田和盛です。
育児休業後の職場復帰時の扱いについて本人同意を得ることについては、出産・育休に入る前に行っても問題ありません。むしろ、本人は職場復帰後の就労に関して不安をもっていると考えますので、早めに伝えることも必要かと思います。
出産事故等につながる可能性ですが、出産後の就労形態を伝えたことと出産事故との間の因果関係がはっきりしないので、損害賠償を受けることはありません。セクハラ・パワハラ・いやがらせなどの不法行為(権利侵害)があれば話は別ですが、通常の会社勤務であれば、本人の意に反する配転、出向などは当然あり得ますので、それで出産事故につながっても会社には責任はありませんし、そもそも相当因果関係の立証はきわめて難しいでしょう。
今回の相談で気になるのは、育児休業法で育児休業を取得した場合の不利益取扱を禁じている点です。そこで今回は、不利益ではなく育児短時間勤務制度とかワークシェアリング制度を「制度」として導入して、育児をしながら働く社員のために新たに導入した制度利用を勧めるという前向きな
ものにしてはどうでしょうか?
むろん、会社の状況が厳しいことも付け加えて、その制度を利用するようにもっていけば宜しいと思います。
評価・お礼
ASUMOMOさん
本田和盛様
ご回答ありがとうございました。
損害賠償を受けることはないだろう、と伺い、安心いたしました。
育児短時間勤務制度はすでに導入しておりますので、今回はワークシェアリングという形で検討を進めたいと思います。
不利益取扱の禁止の面でも注意しながら行いたいと思います。
ありがとうございました。
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