対象:労働問題・仕事の法律
今月7日からいよいよ仕事復帰です。産休前は特養の事務職でした。ずっと復帰後の部署を教えてもらえず「まだ決まってない」といわれてました。そして5日前にやっと連絡があった返事が「老健の厨房」でした。全く違う部署です。産休後はデスクワークから立ち仕事に変えてはいけないとききました。しかも、連絡があまりにも遅すぎます。「もう、あなたはいらない」と言われたような気分でした。もし職場の違法的な処理なら基準監督署に言ってほうがいいのでしょうか。どうしていいのかわかりません。
さおり55さん ( 山口県 / 女性 / 33歳 )
回答:1件
本田 和盛
経営コンサルタント
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育児休業後の職場復帰
凄腕社労士 本田和盛です。
育児休業法10条で、「事業主は、労働者が育児休業の申出をし、または育児休業をしたことを理由として、当該労働者に対して解雇その他不利益な扱いをしてはならない」と規定しています。
上記の規定違反については、現在罰則はありませんが、行政解釈では、「解雇その他不利益な扱い」に該当する法律行為が行われた場合においては、「民事上無効」となるとされております。
「解雇その他不利益な扱い」ですが、指針(平成16.12.28厚労告460号)では、1つの類型として「不利益な配置の変更を行うこと」と記載されております。この「不利益な配置の変更」について下記の通り指針に記載されています。
配置の変更が不利益な取扱いに該当するか否かについては、配置の変更の必要性、配置の変更前後の賃金その他の労働条件、通勤事情、労働者の将来に及ぼす影響等諸般の事情について総合的に比較考量の上、判断すべきものであるが、例えば、通常の人事異動のルールからは十分に説明できない職務又は就業の場所の変更を行うことにより、当該労働者に相当程度経済的又は精神的な不利益を生じさせることは、「不利益な配置の変更を行うこと」に該当すること。
先日改正された育児介護休業法では、「違法行為に対する厚生労働大臣の勧告に従わない企業名の公表」が規定されており、今後は「育休切り」に対する行政の指導が強化されるものと思われます。
上記のような背景を理解した上で、会社と交渉してください。それをふまえて労基署等へ相談されるのは、相談者の判断です。
(現在のポイント:-pt)
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