回答:1件
薬袋 正司
税理士
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賃貸不動産の建物取得価額
空太郎さん。こんにちは。
中古の物件を購入した際には、物件としていくらという値付けをするので建物と土地が明確に分けられないケースが多々あります。この場合、取得した金額を合理的な算定方法で土地と建物按分しますが、これでなくてはいけない!ということはありません。例えば下記のような方法です。
(1)購入当時の固定資産税評価額等の評価額の比で按分する方法
登記課税標準の比で按分するのも一つの方法かと思います。
(2)当時の土地評価額を路線価で算定し、これを0.8で割り返した金額(平成4年以後は、公示価額の8割程度が路線価として用いられるケースが多いため)を土地の価額、残額を建物価額とする方法
(3)平成元年当時の建物の再建築価額から4年減価した金額を建物の取得価額、残額を土地の取得価額とする方法(この場合、土地の取得価額が極端に小さくなる場合はNGです)再建築価額については、譲渡所得計算の際の指針がありますので参考にしてください。
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tebiki2008/kisairei-joto/pdf/aa013.pdf
(4)これらの方法を折衷して算定する方法
いずれの方法も取得時の価額を算定するものなので、建物については平成4年以降の減価償却費を控除して現在の償却残高をもって今後の減価償却の方法とします。平成4年以後事業用に使っていた場合はまともに償却費を控除しますが、家事用に使っていたのであれば本来の耐用年数に1.5倍した耐用年数で経過期間の償却費を計算します。償却方法は定額法です。
評価・お礼
空太郎さん
詳細で分かりやすく且つ迅速な回答に感謝致します。大変参考になりました。
(現在のポイント:-pt)
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