対象:住宅設計・構造
自宅をリフォームしています。
新しく建てていく柱は、ホワイトウッドの集成材です。
アメリカなどでされているホウ酸塩による防腐防蟻処理をしようと考えておりますが、集成材の接着剤のイソシアネート系接着剤は、耐水性に難があるようですが、ホウ酸塩の防腐防蟻処理の「ボロンdeプロ・ガード」(八ホウ酸二ナトリウム四水和物を40%含む。水で2倍に希釈して使用する。)や「ティンボア」(八ホウ酸二ナトリウム四水和物:U,S,Borax社、「ボロンdetガード」と同じかな?)
薬剤の溶液の水による集成材の接着性能の劣化は起こらないのでしょうか。
また、ホウ酸塩は木材中心部に浸透していくらしいですが、ホウ酸塩が集成材の接着性能を劣化させることはないのでしょうか。
アメリカでは、ホウ酸塩による防腐防蟻処理が一般的らしいのですが、アメリカの集成材はどうなのでしょう。接着性能に影響がないのでしょうか。イソ
シアネート系接着剤でないのでしょうか。
そして、現在日本で行われている防腐防蟻処理薬剤の散布後にホウ酸塩による防腐防蟻処理薬剤を散布しても効果や接着性能に影響しないのでしょうか。
また、現在日本で行われている防腐防蟻処理薬剤の散布前にホウ酸塩による防腐防蟻処理薬剤を散布するのはどうでしょうか。
どうぞよろしくお願いします。
いーかなさん
回答:1件
野平 史彦
建築家
1
問題ないと思います。
WBCを見ていて、回答が遅くなってしまいました。
さて、イソシアネート系接着剤の耐水性についてですが、
従来のレゾルシノールに比べてイソシアネートは耐水性が劣るので、イソシアネート系接着剤を用いた集成材は屋外で露出して用いる場合には向いていないと言えるでしょう。
しかし、現在、住宅等に用いられている集成材はホルムアルデヒド等の問題のないイソシアネート系に切り替わっています。
最近、カンザイシロアリが日本にも上陸して猛威を振るっている様ですが、カンザイシロアリの母国アメリカで生まれたボロンdeガード・プロは、健康に配慮した有効な防腐・防蟻剤として使用されています。
ボロンdeガード・プロは、確かに水溶性の薬剤で、木材表面に刷毛で塗布し、浸透させるタイプのものですが、イソシアネート系接着剤が耐水性が劣るといっても、レゾルシノールと比べての話しであり、屋外で常に風雨にさらされて使用されていない住宅の内部で、一度、水が付いたからといってすぐに劣化してしまうようなものではありません。そんな危ない集成材は使えません。
勿論、接着剤だけでなくボロンdeガード・プロも後で水に浸かってはその薬剤が流れてしまう恐れがありますから、屋内で使用するにしても、内部結露を起こさない仕様にすることを忘れてはいけません。
また、薬剤はどのような反応を起こすか予想ができませんので、別の2種類の薬剤を用いることには賛成できません。「まぜるな危険!」ということですね。
ボロンdeガード・プロは、これまでの防腐・防蟻剤と違って、栄養分をエネルギーに変換する代謝機能を失わせることで腐食菌やシロアリを死滅させるタイプのものですから、この薬剤だけを地盤から1mの高さの範囲できちんと塗布しておけば、それでいいのではないかと思います。
以上、参考にして頂ければ幸いです。
(現在のポイント:-pt)
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