犬　神経病　発作　チワワ

一般病院で確定診断できる範囲を超えているかなぁと思います。

赤血球が多く、貧血気味と言うのも、ちょっと判断しにくい材料です。
以前当院では、赤血球が異常に増加してどろどろになった雑種のワンちゃんがいました。ヘマトクリットという値が80以上だったと記憶しています。 赤血球が増加した原因を検査しているまもなく、症状が出て3日で亡くなってしまいました。

神奈川県にある麻布大学は、中枢神経系の疾患に積極的に取り組まれています。掛かり付けの先生に、ここを紹介していただいたらいかがでしょう。

発作が起こるタイミングが興奮時であること、症状から、神経系の疾患である可能性が高いと思います。発作のタイプは個体によって様々で、「起立したまま動かない」あるいは「よく見ると顔が少し引きつっている」などの部分発作が数秒間見られる程度のものもあります。MRIで脳実質に異常が認められないようですので、脳の神経細胞の過剰な興奮に伴う発作が示唆されます。
脳波検査で異常なスパイクが確認されれば「てんかん」の可能性が高いと診断されますが、人間と違って不動状態を意識下で作り出すことが難しく、麻酔下ではあまり有意義な結果が得られないことから、神経疾患を専門に診察している獣医師でも脳波検査を実施する例は少ないのが実情です。
発作が起きるようになった大元の原因の特定は困難と考えられていますので、脳炎や髄膜炎、脳外傷なども考慮した治療を実施した後、抗てんかん薬で維持するケースが一般的です。抗てんかん薬にはいくつか種類があり、個体により有効な薬剤は異なりますので、血液中の薬剤濃度をチェックしながら薬剤の種類を検討する必要があります。薬剤の種類・量が決定し、症状が安定するまでにはきめ細かいケアが必要ですので、かかりつけの先生とよくご相談なさってみてください。また、発作時に聴診すると脈拍欠損が多発している場合もあり、これが抗てんかん薬に起因していた例もありますので、発作が発生している時点の全身状態をかかりつけの先生に確認していただくことも重要です。