対象:労働問題・仕事の法律
はじめまして教えて下さい。ただ今、大学の教授秘書として派遣雇用されています。契約は3月末日までとなっておりましたが、前任者が早めの復帰を希望されて(産休)派遣雇用期間前に契約の解除されました。現状でこのようなケースは多いとは思いますが、3月末までの収入も見込んで物まで購入してしまい支払いに悩みます。
派遣会社は何もケアをしてくれない口ぶりですが、派遣会社はギリギリまで何もヒヤリングなどしてもらえず今日にいたってますが、この場合派遣会社に3月までの保証などしてもらえるのでしょうか?
リアさん ( 東京都 / 女性 / 44歳 )
回答:1件
何らかの保障を求めることができる
派遣先と派遣元の間の労働者派遣契約を、派遣先が契約期間途中で一方的に解除することは、基本的に許されません。
厚生労働省の指針では、派遣先に対して、派遣労働者に帰すべき責任がないにもかかわらず,派遣契約を期間満了前に解約する場合、
(1)派遣元に相当の猶予期間をおいて申し入れること
(2)派遣先で新たな就業機会の確保を図ること
(3)就業が確保できない場合、損害賠償等適切な措置をとること(契約解除の少なくとも30日前の予告、予告しない場合は30日分以上の賃金相当額の損害賠償を行う)
(4)契約解除の理由を明示すること
等を指導しています。
また、派遣元が派遣労働者に示す就業条件明示書にも、「派遣契約解除の場合の措置」を明らかにすることが義務づけられ、派遣元としての就労あっせんや雇用保障の努力義務が明記されることになっています。
派遣先が労働者派遣契約を中途解約する場合でも、労働者と派遣元との間の雇用関係は残り期間は継続しますから、派遣元に対して残り期間の雇用責任(従来と同等以上の条件の派遣先紹介、それができない時は賃金相当額の支払、最低でも労基法の休業手当の支払など)を求めることができます。
派遣元が派遣労働者を解雇することも、通常の労働者の解雇と同様、社会通念上相当な解雇理由と、解雇予告などの手続きが必要で、自由に行えるものではありません。
このあたりの保障については、まず派遣会社と話し合って見て下さい。派遣会社も法律は認識しているはずですので、おかしな対応はしないと思いますが、誠意ある対応が取られないようならば、労基署等に相談することを考えても良いかもしれません。
回答専門家
- 小笠原 隆夫
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- ユニティ・サポート 代表
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