対象:住宅設計・構造
回答:2件
Re:階高の高い事務所ビルの建設費について
スペースクルーズの古川です。はじめまして。
階高は床面積に出てこない部分なので坪単価計算では
なかなか難しいですね。
例えば1階のみであれば、ある程度ボリュームで吸収して
コストの差なく建設することは可能ですが、10層分すべての階を
4.5mとるのであれば、主なものとして鉄骨柱とサッシが1.5倍になるでしょう。
鉄骨時価によってもかなりコストは変わってきますが、一時期よりはだいぶ
落ち着いてきたようです。
回答専門家
- 運営 事務局
- (東京都 / 編集部)
- 専門家プロファイル
登録している専門家やQ&Aやコラムといったコンテンツをご紹介
専門家プロファイルに登録をしている皆様の記事や、Q&A、まとめ記事など編集部でピックアップしたものを定期的に配信していきます。よろしくお願いいたします。
運営 事務局が提供する商品・サービス
記事制作に関するご相談
森岡 篤
建築家
-
階高変動によるアップ:要素に分けて考える
クロッカスさんこんにちは
パルティータ建築工房の森岡です。
**階高について
マンション住宅系では、断面の大きな大梁下は、区画としてくぐれれば良いこととし、床下あるいは小梁下での天井高(2.4m程度)で良いため、3m程度(3m弱)の階高が多いです。
これに対し、事務所ビルでは、大空間を確保するため、大梁下で(均一の)天井高が必要となります。
天井高自体住宅系より高く、2.6m以上は必要で、より高い天井高として、差別化しているビルも少なくありません。
今回のご質問も、高い天井高を想定されてのお話かと思います。
又、電気、通信のケーブルを床スラブ上で自由に取り出しでフリーアクセスとするため、さらに寸法が必要です。
最近の事務所ビルのデータを集めたわけではないですが、標準的な階高は、3.5m以上ではないかと思います。
私が過去に関わった事務所ビルでも、3.5~4mが多いです。
(S造かSRC造か、スパン長により変動)
**階高アップによるコスト変動
ここでは、階高が1.5倍になったと仮定し、コスト変動要素を考えてみましょう。
・建築仕上では、階高が1.5倍なので、外壁、内壁の数量が1.5倍となります。
床面積は変わらず、床・天井仕上数量は変わらないので、建築仕上合計で1.0倍から1.5倍の間となります。
カーテンウォールのようにコストが高い外壁の場合は、1.5倍に近づきます。
・構造骨組のアップは、構造方式(ラーメンかブレースか)により一慨には言えません。
ラーメン構造の場合は、
柱の長さは1.5倍になるだけでなく、断面も大きくなります。
大梁は長さは変わらないが、断面が大きくなります。
従って、構造コストは1.5倍よりは小さいが、1.25より大きくなります。
これらの要素を合計すると、1.2ー1.3倍程度の値で、外壁仕上のように、数量が増えるものが高額であれば、数値が大きくなると考えられます。
参考にしていただけたら幸です。
(現在のポイント:-pt)
このQ&Aに類似したQ&A