対象:住宅設計・構造
キッチンのリフォームで、2列型でシンクは対面でと考えています。システムキッチンにはなかなか気に入ったものや値段にかなったものがなく、無垢材(杉)でのオーダーキッチンをお願いしようかと見積もってもらっています。リビングには無垢天板のテーブルもあり、主人はアトピー喘息なので、いいのではと思っていますが、水周りなので耐性や湿気て虫・カビがこないかなど心配です。私も仕事をしているために、マメに掃除ができるほうではないです・・・。無垢が難しければシステムにしようかと悩んでいます、教えていただければ幸いです。
kira*kiraさん
回答:1件
本田 明
工務店
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キッチンの歴史的変遷などを
住宅雑誌の木の天板のオーダーのキッチンの写真を見ると、
本当にこれでお客様のために良かったのだろうか?
と、思ってしまうことがあります。
ステンレスの天板とシンクが一体になった、ステンレス板の深絞り技術は、
いまでこそ、あまりに普遍的で当り前ですが、
これは、50年前に
当時の住宅公団がダイニングキッチンという新たな住まいの形式を開発する際、
初めて作られた住宅部品で、
当時サンウェーブという会社が開発した
日本の生産技術のひとつの素晴らしいエポックメーキングです。
独立行政法人国立科学博物館の中の
生活領域における技術革新・サンウェーブが開発した流し台(シンク)の技術的変遷
に詳しく書いてあります。
錆びにくい・漏水がない・少し弾力性があるので陶器類も落としても壊れにくい
無機質材料でかつ表面がつるつるなので、変な雑菌がはびこりにくい、
などという、流し台の天板としての基本的性能を安価で十分に満足させています。
そんな素晴らしい素材を、なぜ使わないのだろうか、と私は思ってしまいます。
以前、京都の小料理屋さんのカウンターが、
塗装もされていない桧の柾の一枚板であった事に驚きました。
汚れもシミみもするだろうそのような場所は、
仕事が終わった深夜、毎日磨かれるのだそうです。
そのように、丁寧に扱われた光沢のない白木は、そのお店のシンボルのような存在で、
その心意気にたがわず、とてもおいしいお料理だったことを覚えています。
木というものをそのような場所で使う場合は、そういう風にして丁寧に扱わないと、
中々良い状態を保持できるものではないと思います。
kira*kiraさん
天板について
2008/10/21 10:35ご丁寧なご回答をいただき、どうも有り難うございます。
とても為になりました。
ひとつ、大切なことを書き忘れてしまっていたのですが、天板は人工大理石を使うつもりでいます。(ステンレスが苦手なのです)
それより下の、基本部分(引き出しなど)を無垢にしようかと考えています。言葉が足らずすみません。
でも心をこめた手入れが必要なのですね。
ずぼらな私には無理かもしれないですね・・・。
ほとんどのシステムキッチンメーカーを廻りましたが、また視野に入れて検討してみたいと思います。
kira*kiraさん
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