対象:ペットの医療・健康
相談なのですが、猫の薬(人間用)の誤飲についてです。
ですが、誤飲したかどうか解らず、誤飲したかも、と疑わしく思ったのも、実は一年ほど前のことなのです。
誤飲した可能性があるのは、アメリカンショートヘアの女の子です。
二歳くらいの時、なんでも口に入れてしまう癖がありました。
私が飲もうと思った鎮痛剤一錠(人間では通常2錠服用)を、テーブルの上に置いておき、水を取りに行ったわずかな間なのですが、薬がなくなっていました。
慌てて薬をあちこち探し、猫が食べた様子がないかよく調べたのですが、結局薬をみつけることは出来ませんでした。
その夜、心配で猫を見張っていたら、両足がプルプル震えていて(おそらく数分)、それで「薬を食べてしまったのかも」と疑わしく思ったのですが、その後の歩き方は普通で、食欲等にも問題はありませんでした。
長くなってしまいましたが、お聞きしたいのは、
「もし猫が薬を誤飲したとして、足の震えなどの症状は起こるのか」、「後遺症などが残ってしまうものなのか」ということです。
現在、尿結石を患ったくらいで、あとは健康です。それでも心配なので、何度か血液検査をしてもらおうと思ったのですが、激しく暴れて血を採るような状態ではなく、また、獣医さんにも、「そこまでして血液検査をする必要はない」と言われてしまいました。
ですが、「もしあの時薬を飲んでいたとしたら…どうなってしまうんだろう」という不安が消えないのです。
血液検査が出来ない場合、他にどうしたら猫の健康状態を詳しく調べることが出来ますでしょうか。
実は、赤ちゃんを産む予定もあり(妊娠はまだです)、出産や赤ちゃんへの影響(薬を飲んでいた場合)もとても心配なのです。
ご助言頂けると助かります。
お手数おかけしますが、どうぞよろしくお願い致します。
しをりさん
回答:1件
しをりさん
ありがとうございます
2008/06/27 23:56丁寧なご回答、本当にありがとうございました。動物にも、人間用の薬を使用することもあるのですね。
誤飲した可能性があるのは、市販の鎮痛剤だったため、イブプロフェンが含まれていた薬だったと思います。
自分でもいろいろと調べてみたのですが、人間用の薬の成分は猫には猛毒だとあったので、それで今でも不安なのです…
猫の容態が急変するようなことはなかったのですが、副作用など健康に障害が出てしまうことが心配です。
そういったことが不安な場合、製薬会社に問い合わせてみるといいのですね、愚かながら気付きませんでした…
まずは、一般向けの窓口に問い合わせてみようと思います。
体温の低下などは見られず、確認できたのは足の震えだけでした。
ですが、もう一匹いる猫と激しく駆け回ったりしていたので、運動しすぎてけいれんを起こしているのかとも思ったりしてしまいました。
また、暴れて血液検査がなかなか出来ない場合、どうしたらいいでしょうか?
猫のネットにいれても、ひどく暴れて血を採れる状態ではありません。
それでも獣医さんは採血できますでしょうか?
「この子は暴れて無理」とまで言われて、困っています。
度々こんな質問で申し訳ありませんが、どうかよろしくお願い致します。
しをりさん
誤嚥の影響
なんという名前の鎮痛剤なのか、薬品名が記載されていませんので、その薬の薬理効果、体内動態をお答えできませんが、獣医学でもネコにいろいろな鎮痛剤を使います。農水省認可の動物薬を使うこともありますが、厚労省認可の人体薬もたくさん使います。鎮痛薬は、鎮痛解熱薬として分類されているように、鎮痛効果と、解熱効果も持っています。その中でも最近は、鎮痛効果の強い薬を鎮痛剤、解熱効果の高い薬を解熱剤として呼んでいるようです。例えば当院のスタッフは、生理痛の時、ボルタレンという座薬を処方してもらっていますが、特に体温が低下するようなことはないそうです。同じ座薬を高熱のネコに使うと10〜15分で急激に体温が低下していきます。また、製薬会社は胃粘膜に刺激が少ない鎮痛剤を開発しようとしてくれていますが、大抵の鎮痛薬は、飲むと胃粘膜が荒れますので、胃粘膜保護剤を併用します。こういうことがありますので、ネコの鎮痛剤誤嚥のケースでは、体温の低下、胃粘膜の糜爛などの副作用が考えられますが、実際どのようなことが起こったかを調べるには、実験ネコを使って再現実験をするしか方法はないでしょうね。あとは、製薬会社の資料室に問い合わせて、その薬を開発した段階で行われた動物実験のデーダから推測することになります。当院でも人体薬を使う場合、製薬会社に問い合わせて、動物実験結果から投与量を決定していますが、ほとんどがラット、マウスの実験で、時折犬がある程度で、ネコはほとんどないのが実情です。
補足
鎮痛剤誤飲の影響が次世代まで影響をあたえるかどうかも、その薬の遺伝子への影響があるかどうかの問題になってきますが、それも製薬会社に問い合わせるしか方法はないですね。製薬会社は医療関係者向けと一般者向けの窓口を持っています。詳しく調べるには、掛かり付けの先生から製薬会社に問い合わせていただいて、その資料を検索することになりますが、その先生にとってもかなりの労力になることは間違いありませんし、大学レベルの薬理学を修得されていない一般の方がお読みになってもなかなか理解されないと思います。
評価・お礼
しをりさん
お礼が遅くなってしまい、大変申し訳ありません。
また、こんな質問に親切丁寧にお答えいただいて、本当にありがとうございました。
飼い主として至らないせいで、このようなことで不安になってしまったので、本当にこれからは、猫のために誤飲の危険がないように十分注意していきたいと思います。
誤飲していたとしても、幸い今、異常が見られないのですが、それでも不安が残っていますので、やはり一度でも血液検査をしてもらおうと思います。
誤飲云々を抜きにしても、現在の猫の健康状態を知っておくことはいいことだと思うので…。
今のかかりつけの獣医さんは、いきなり猫の腕をぐいぐい強く引っ張って採血しようとして、それ以来猫が暴れるようになったのです。
(その時の威嚇がすごかったです。)
それまでは病院でも怖がらずおとなしくしていたので、もう少し優しいやり方をしてもらえれば、ここまで暴れるようにはならなかったのかも…と思ってしまいました。
猫のためにも、信頼できる獣医さんを見つけて、血液検査をはじめ、健康診断をしてもらえるようにしたいと思います。
今回は、お忙しい中ご回答いただきまして、本当にありがとうございました。
またお世話になるときは、どうかよろしくお願いいたします。
回答専門家
- 運営 事務局
- (東京都 / 編集部)
- 専門家プロファイル
登録している専門家やQ&Aやコラムといったコンテンツをご紹介
専門家プロファイルに登録をしている皆様の記事や、Q&A、まとめ記事など編集部でピックアップしたものを定期的に配信していきます。よろしくお願いいたします。
運営 事務局が提供する商品・サービス
記事制作に関するご相談
(現在のポイント:-pt)
このQ&Aに類似したQ&A
表示中のコンテンツに関連する専門家サービスランキング