対象:心の病気・カウンセリング
定年退職を迎えた父親が毎日パチンコに明け暮れています。朝から出かけ、夕食時間になっても帰らず、家族全員でやめてほしいといっているのですが、本人は「パチンコには行っていない」とか、見え透いたうそばかりで、改める気はまったく見受けられません。
こんなことでは老後の暮らしも心配ですし、これは退職前、もう何年も続いていたことがどんどんひどくなっているそうです。
母の苦労が目に見えて気の毒でなりません。また、父親の言動すべてに対して私(娘)も含めて家族4人全員が嫌気がさし、顔をあわせるのも嫌になっています。
「パチンコ依存は最近増えている精神病のひとつときいたのですが、パチンコ外来」というような治療はあるのでしょうか?
ぴんくむーんさん ( 岡山県 / 女性 / 33歳 )
回答:1件
病的賭博
パチンコ依存症は正式な病名として''「病的賭博」(WHO, ICD10, F63)''に相当します。これは以下の診断基準が提示されております。
・持続的に繰り返される賭博。
・貧困になる、家族関係が損なわれる、そして個人的生活が崩壊するなどの、不利な社会的結果を招くにもかかわらず、持続し、しばしば増強する。
治療としては、賭博の背景に潜む心理を明らかにしつつ、健全な対処方法を検討してまいります。病態によっては、抗精神病薬を用いることもあります。
それにはご本人の努力が不可欠で、「ギャンブラーズ・アノニマス」のような自助グループに通いながら、失敗を繰り返しながらも回復してまいります。
しかし当初は''「否認」''といって、それが病気であることを認めない心理が前景に立ちますので、治療に追い込まれるような状況に直面化させることが求められます。
ご家族にとっても大変な作業ですが、どうぞ宜しくお願い致します。
銀座泰明クリニック
回答専門家
- 茅野 分
- (東京都 / 精神科医(精神保健指定医、精神科専門医))
- 銀座泰明クリニック 院長
東京・銀座の心療内科・精神科、夜間・土曜も診療しております。
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