犬の膀胱炎の原因。

講談社から発売されています『犬の病気』の尿路結石症がとても良く書かれていますので、それを要約して、回答とさせて頂きます。

犬の膀胱結石、または尿路結石は、摂取されたCa,Mg,リン、尿酸、ケイ酸などのミネラルが尿中のタンパク質などと結合して形成されます。その原因いついてはまだ不明な点も多いのですが、主に、以下の4つのことがあげられています。

1、細菌性膀胱炎などの尿路感染。炎症により尿中に脱落した上皮細胞が核となって結晶を造り結石になる(特にストルバイト結石)。

2、飲水量の減少によって尿が濃縮し、結石を助長する。

3、Ca,Mg,リンを多く含む餌を食べ続けると、尿中に排泄され、それらの成分が増加して結石になる。

4、内分泌、代謝の異常によるもの。門脈ー体循環シャントや慢性肝疾患によって血中のアンモニア濃度が高くなり尿酸塩結石が生じる。上皮小体ホルモンの過剰分泌によって、リン酸カルシウム結石が生じる。

膀胱炎の原因は、膀胱結石や細菌性や、ストレス等精神的なものなど色々あります。1つが原因ではなく、2つ以上の要因が重なる場合もあります。ただ、全ての原因が特定できるわけではなく、特発的になるケースもあります。ペニスを舐めていたのは膀胱炎であることにより頻尿傾向になるため、気にして舐めていたのかもしれません。尿を我慢させてしまったような心当たりがあるのであれば尿が濃縮され、結石ができやすくなったり、膀胱炎になったりする可能性はあります。現在、結石があるのであれば、膀胱炎の原因はおそらく膀胱結石があることによるものでしょう。結石自体は食事の内容や体質で形成されます。石の種類により対策も変わってくるため、まずは膀胱炎の治療をしつつ、おおもとの原因と思われる石の種類を確認し、それに合った食事に変更することをおすすめいたします。