対象:住宅設計・構造
約80センチ程段差がある土地に、自宅建築のプランニング中です。土地の形状を活かすため、また視線のぬけや広さを出すため、スキップフロアの採用の提案を受けています。私も機能性に惹かれています。
一方で、我が家には生後10ヶ月の子供がおります。また、子供の世話を手伝いに70歳の母親がよく家に来てくれます。子供の安全や親への配慮を考えると、スキップフロアは好ましくないような気もしております。幼子を抱えた世帯でのスキップフロア採用の是非についてアドバイスをお願いします。
補足
2007/12/23 23:28皆様、丁寧なご回答、ご説明有難うございました。大変参考になりました。
結局スペースや構造の関係で、敷地の段差を利用したスキップフロアではなく、階段の踊り場を広げ書斎兼子供の勉強コーナーを設ける方向で、計画をすすめております。
今後とも色々お聞きすると思いますが、宜しくお願い申し上げます。
Apprentice Gardenerさん ( 東京都 / 男性 / 44歳 )
回答:3件
意外に安全なスキップフロア
家庭内の事故で最も発生頻度が高い場所が階段であることはよく知られています。スキップフロアはその階段の本数が増えるわけですから、心配になるのは当然のことと思います。
ところが詳しく考察すると、スキップフロアは意外に安全であることが分かります。
まず、階段が短いこと。
通常1本の階段で上り下りする高さを2本の階段に分けるので、階段が短くなります。そのため負担が小さく、もし滑落しても大きな怪我につながりにくい。またこれは場合によりますが、階段が短いと計画上の自由度が上がり、通常の階段よりやや緩やかに計画できる場合が多いので、より安全になります。
次に、段差を意識しやすいこと。
一般に段差が危ないということはよくいわれていますが、実際には段差そのものというより「気づかないような段差」が危ないのです。具体的には5mm以上、250mmくらいまでの1段の段差が危険です。スキップフロアは常に上下の移動を意識することができるので、気づかずにつまずいたり踏み外したりする危険はむしろ低いでしょう。
一方で体に掛かる負担という意味では、細かい上り下りがある分負担が大きくなります。日頃生活している分にはかえって鍛えられるという意見もありますが、たまに訪れるお母様などのためには手摺の位置や段板の視認性などにより注意を払う必要があるでしょう。
また、小さなお子さんが階段など段差から落ちないような対策が必要であるという点は通常の階段の場合と同じなので、スキップフロアが特別に不利だというわけではないと思います。
個人的には「小さな子どもは必ず一度は階段から落ちる」くらいに考えておく方が良いと思っているので、落ちる回数が増えたとしても落差が小さい分、スキップフロアは子どもにとって安全なのではないかと考えています。
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記事制作に関するご相談
スキップフロアー、いいですね!
はじめまして、家のプランニングに着手しているということ。
家づくりの楽しさ面白さと悩ましさを感じているところかも知れませんね。
さて、スキップフロアーについてですが、上のお2人が色んな角度でお答え
しているのでほぼ足りていると思いますが、私は以前、福祉施設の設計などを
した経験から言っても、意識できる段差は有効に活用する事が可能だと
考えています。
例えば、40cmくらいの段差がある和室とリビングという構成なども
ありますが、あれは足腰が弱った年配者が立ち上がるのにはとても重宝します。
また小さなお子さんがいるときには、こういった段差が危なく感じるかも
知れませんが、最近は安全対策ようの柵や扉も多いので3歳くらいまでの間
そういったものを併用するのもいいと思いますよ。
また人にとって、段差を意識するなどは、脳への刺激になってお子さんに
とっても空間認知力が高まったり年配者の「脳トレ」にもなるでしょう。
参考になりましたら
八納啓造 拝
回答専門家
- 八納 啓造
- (建築家)
- 株式会社G proportion アーキテクツ 代表取締役
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青木 恵美子
建築家
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スキップフロアの効用
はじめまして! AAプランニングの青木恵美子です。
ご質問のスキップフロアの階段について東田さんが細かく回答されていますので、私は違った視点から回答を致します。
■''空間が育む目に見えないモノ''
通常の天井高さが2400mmですと、敷地を生かして3200mmまでの高さの空間になりますね。
同じ部屋の広さでも高さによって空間が人に齎す影響はかなり違います。特に3Mを超える天井高のダイナミックな開放感ある空間で四六時中過ごす事は、すばらしい事です!!
取りたくてもとれないことが多いわけですから。。。
''空間が人を育む''というのが私の考えですが、そのような空間で育ったお子さんは''豊かな感性の持ち主''になると思います。
■''階段の効用''
とかく階段は危ない!ということに目がいきがちです。確かにフラットな面より危ないかもしれません。
しかしすぐにバリアフリーの発想を取り入れることはどうでしょうか?
バリアフリーにすることによって、健常者の身体能力を低下させることもあります。プラス面とマイナス面は同時にありますね。
''今の子供達は身体能力低下''が取りざたされています。外であまり遊ぶことのないマンションで生活している子は体を動かす場所がありませんから仕方ないことです。
スキップフロアを一日何回も上がり降りをしていると一週間に一度通う体操教室より毎日運動することになると思いますよ。
まだ赤ちゃんのようですからしばらくは親の目が必要でしょうが、3歳位になればスキップフロアの家の中を走り回り、かなりの身体能力がつくと思いますよ!
お母様についても同じように、まだまだ健康なお体の時は多少動かしたほうがずーっと健康でいられますよ。70歳はまだ若いです!若さ維持を。。。
''メタボ&ダイエット対策 若さ維持そしてお子さんの運動能力向上&感性向上 スキップフロア効果あると思います。''
かなり楽観的かつ主観的な私の意見でした。
すてきなお家が完成しますように。。。
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