対象:経営コンサルティング
夫婦で理容店を開業しています。今年の売上は600万円の見込みです。今現在は、青色で申告していますが、国保年金税金が、年80万以上かかっています。
気持ち的には、年金は厚生年金を掛けたほうが、将来的に安心なのかなとも思っているのですが、自営業では無理なのでしょうか?
それとも、会社にしたほうがいいのでしょうか?
この程度の売上では、今のままのほうがいいのでしょうか
また、売上はいくら位に成ったら会社にしたほうがいいのでしょうか?
お教えください。
ぱぱ★ さんたさん ( 北海道 / 男性 / 44歳 )
回答:4件
法人にすべきか否かの件
はじめまして。
株式会社フジタ・エージェントの藤田英明です。
う〜ん。。難しい質問ですが、将来的に事業規模の拡大が見込まれるのであれば法人成しておいた方が良いと思います。
法人成することで厚生年金に加入が可能になります。
ただし、その前提として年金制度自体を信頼するか否かという問題はありますが。
あまり詳しくないので、その程度のお答えしか出来ませんが、売上を上げていきたいという希望があるのであれば、事業構築もしっかりしていかなくてはならないともいます。
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長期的な視野で見ると・・・。
初めまして。
結論から申しますと法人化すればいろんなメリットがあります。
節税の面ではかなりメリットが大きいのが現状です。
しかしながらデメリットもあります。
1、社会保険の加入義務(一人でもです)
2、赤字でも納税の義務が発生します(住民税7万円)
3、商業登記が必要になります。(店舗移転や役員変更の度にです)
4、決算・納税申告が複雑で専門的になります。(専門家に依頼する報酬が加わります)
それゆえに、「節税」という一点のみに着目するのではなく、メリットとデメリットを天秤にかけて総合的に判断する必要があるのです。
一方数値以外でも法人化のメリットはあります。
1、社会的、対取引先に対する信頼度が増す
2、求人の際に有利になる
このあたりが一般的にメリットとしてあげられます。
資金的な理由で法人化を考えられるなら、基準としては1千万超(一千万後半くらい)の事業所得があるというラインが法人化により資金的なメリットが受けられる数字です。
それ以下ですと節税を含めてもデメリットの方が勝る場合がほとんどです。
そう考えると一番重要なのは事業者本人の意識的な意気込みや目標かもしれません。
更なる発展を目指して・・・という想いがあれば長期的に考えて法人化することも選択肢の一つだと思います。
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田邉 康雄
経営コンサルタント
-
年金受給に関する私の個人的経験を御披露します
私、''田辺コンサルタント''が''個人事業主''(青色申告)から「''法人成り''」した経験をお話します。
私の場合は、サラリーマンを満六十歳までやっていました。そして六十歳で定年退職して''個人事業主''「法定登録田辺技術士・中小企業診断士・労働安全コンサルタント事務所」を開業しました。
―― その際、直ちに法人にするという選択もありえましたが、これを避けました。法人にすると厚生年金加入義務が発生する理解していたからです。加入すると受給できないばかりでなく、逆に保険料を支払わなければなりません。
一方、''個人事業主''は5名以上の従業員を雇用していると加入義務が発生すると理解していました。開業時点ではその規模に達成していませんでしたから、加入義務は発生しませんでした。
―― 特別支給の老齢厚生年金
という制度が当時はありました。厚生年金保険料を払い込んだ人が、給与生活者でない場合は、60歳から65歳までの間、この制度が適用されるものでした。
―― 65歳に到達した時点で法人 有限会社田辺コンサルタント・グループを設立しました。いわゆる''法人成り''でした。この年齢では給与所得があっても加入義務は発生しませんでした。この経緯を、拙著:生涯現役エンジニア の275ページ「厚生年金受給」の項に紹介しました。
―― 年金保険制度は複雑なのでその道の専門家に、御自分の事情をよく相談して決めることをお勧めします。素人が専門家の意見を少し聞いた程度で決めると後で後悔することになりかねません。
―― 私もコンサルタントですが、「餅は餅屋」と考えて相談しています。私は経理を頼んでいる藤間公認会計士税理士事務所に相談しています。ここは社会保険労務士も抱えていますから。
後藤 義弘
社会保険労務士
-
ご質問ありがとうございます
会社運営、個人事業での運営どちらが経済的か、線引きは難しいところです。 詳細はうかがえず一概に有利・不利を申し上げられませんが、ここでお話いただいた情報をもとに、一定の前提に基きシミュレーションをしてみましょう。
*''■ ご提案''
''『合同会社』での運営をご検討されてはいかがでしょう。''
''【解説】''
**''★ 前提''
売上が年間600万円ということですから、月換算で50万円、運営経費を20万円として、利益を30万円と想定させていただきます。
「社会保険」についてのお話されていたので、今の「国民年金」と「国民健康保険」の組み合わせよりも有利な「厚生年金」と「健康保険」の適用を受けることを主眼とし、上ご提案の合理性・経済性を検証してみます。
**''★ 方法''
まず、今の事業を「個人」から「会社」での運営に切り替え、その会社に社会保険を適用させます。 そして、現在の利益相当額30万円(月額)をお給料とし、このうち8万円((税法上の扶養の範囲内に設定))程度を奥様のお給料として支払い、パパ★さんたさんご自身で会社の社会保険に加入、かつ奥様を「扶養」に入れます。 (これでサラリーマン世帯の方と同じカタチとなります)
この場合、社会保険料の年間 (会社+本人) 負担額は
(30 - 8)万円 × 約25%((厚生年金+健康保険+介護保険+児童手当拠出金)) × 12m = 660 千円 … (A)
次に、会社運営に伴い発生する増分コストですが、毎月の経理処理は現在ご自身でなされているとしても、決算処理については税理士さんに委託した方がよいかもしれません。
ここでそのコストを仮に
12万円 (1万円×12ヵ月) … (B)
としましょう。
税負担ですが、上のとおり利益相当額を同額お給料として経費化しているので、法人税 (国税) をゼロと想定、しかしながら地方税の負担は下記額が最低限発生します。
7万円 … (C) [東京都の場合]
あと、会社設立に付随する初期コストですが
補足
「株式会社」だと約30万円ほどかかってしまい割高なので、ここは ''「合同会社」 '' という「株式会社」よりお手軽なハコを使います。 (ほとんど株式会社と機能は変わりません。) これにより、設立コストは約半分程度で済みます。
お話では現在、税・社会保険料で年間80万円以上 (X) を負担されているとのことですが、以上会社運営時のコストと現状のそれを対比してみると
''会社運営時 [ (A) + (B) + (C) ] ≒ 個人事業時 [ (X) ]''
となります。
つまり会社から出ていくお金にほとんど差はないということが確認できます。 (ここでは初期費用としての会社設立コストは考慮しません)
では何が有利なのか?
それは主に社会保険加入によるメリット享受です。
**''★ 社会保険加入のメリット''
(1) 将来の年金額アップ
(2) 障害・死亡時の年金額アップ
(3) 病気やケガで働けないときの所得保障 [傷病手当金] など
とくに(3)は概ねお給料の額の ''2/3'' が健康保険から給付される仕組みですが、現在ご加入の国民健康保険にはない大きなメリットと言えます。
**''★ その他のメリット''
(1) 個人事業では認められなかった事業主のお給料の経費化が可能
(2) 法人化により繰越欠損金を ''7年間'' 引き継ぎことができる
上のシミュレーションでは、比較上会社設立に伴うコスト(十数万円)は考慮しませんでしたが、以上のメリットを考え併せると、中長期的に回収できるレベルの負担と考えられます。
したがって、上の前提・条件がパパ★さんたさんの事業の実態にあったものであり、売上も安定している状況であれば、今回ご提案させていただいた事業の法人運営も、一考の余地があるものと思われます。
ご参考までに。
ご質問ありがとうございます。
今後ともAll About ProFileをよろしくお願いします。
(現在のポイント:2pt)
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