対象:リフォーム・増改築
築10年のコンクリート打ち放しの三階建の住宅を購入しリフォームする予定です。
外断熱については湿式工法を考えています(乾式より安価な為)。
ただ建物が大きく高額の費用がかかります(施工面積として450平米程度)。
建物に関してですが、南面はほぼ窓、ガレージのシャッターなどの開口部なので手を付けない予定です。
やるとしたら北、東、西側ですが、特に東側について悩んでいます。
東側の一階は車庫等で居住スペースがないので考えないとして、二階はリビングですが壁面収納が壁面の半分強、トイレが二割強、そのほかに窓があり、実際にコンクリートの躯体が内部に出ているのはわずか15パーセントです。
三階についても物入れ、浴室、トイレなどがあり、ほぼ東側はコンクリートの躯体が内部に出ていません。
つまり内断熱ではないですが、物入れ等が空気の層を作るため、結果的に内断熱の代わりになっている気もします。
もし東側に外断熱をしてもほぼ意味がないのなら費用の面から言って削りたいのです。
ただ素人考えだと、やはり三面すっぽり覆った方が断熱効果が高い気もするのです。
このような場合、東側の断熱パネルの費用対効果はどうなのでしょうか?
専門家のご意見をお聞かせください。
ルー太郎さん ( 東京都 / 女性 / 52歳 )
回答:1件
朝倉 美起男
お住まい長持ちアドバイザー
1
費用対効果
ご質問ありがとうございます。
打ち放しの物件との事ですので、現在は内外断熱材無しと仮定してお話しさせていただきますね。
意見を申し上げる前に、少し前置きが必要ですので、恐縮ですがご理解をお願いいたします。
・断熱材の無いコンクリート住宅は『夏冷えにくく、冬温まりにくい』という悪条件ですので、物件には何かしら空調管理がしやすい設計がなされているのではと思います。
そして、ルー太郎さんの仰る通り、多くの外壁面に収納等がある事は、居住空間から見れば内断熱のような一定の効果は期待できます。
・外断熱は外気温や日差しから外壁を断熱しますが、その効果と併せて、蓄熱性の高いコンクリート壁自体が温まったり冷えたりするのも改善します。
・開口部に相応の断熱サッシが入っているのであれば、断熱層としてお考えください。
・断熱の効果とは壁4面と天井・床を含めた計6面の断熱層が連続して外気温や日差しから居住空間を守る事で、空調コストを下げ、また過ごしやすい温度環境を整える事です。
さて、堅苦しい切り出し方で失礼いたしました(笑)
費用対効果についてのご質問ですね。
実際には様々な条件が関連してくるので一概には言えないのですが、ルー太郎さんが仰る通り、殆どの東面の打ち放し外壁面が見えていないのであれば、エアコン等を付けている居住空間のランニングコストには、もしかすると大きな効果が無い可能性も有ります。
ランニングコスト面から考えると、ビミョウ…と感じました。
一方で、東面のみならず南面も含めて外断熱を行うと、打ち放し面の結露抑制に結びついたり、掃除をしにくい部分のカビの発生を抑制したり、不快な室温の温度差を抑制したりして、居住空間の快適性が高まる筈です。
勿論、ランニングコストの抑制にも確実にプラスに働きますし、全面外断熱リフォームにより断熱等級を得られれば、資産価値を高める効果も期待できます!
ですので、『住宅の質』という面から考えると、費用的には大変な事は重々承知しておりますが、南面までもお考えになられた方が費用対効果が高まると感じました。
そんな感じで、一度リフォーム屋さん自身が考える『費用対効果』について提案をもらってみると良いのではと思います。
長々と失礼いたしました。
評価・お礼
ルー太郎さん
2016/04/03 21:48早速のご回答ありがとうございました。
丁寧に説明して頂き分かりやすかったです。
費用の面さえなければ全面やりたいのですが、そこが頭の痛い所です。
朝倉 美起男
2016/04/03 22:41ご評価下さいましてありがとうございました。
技術論で考えてしまうと、お金がいくらあっても足りなくなってしまいますよね…(笑)
ルー太郎さんは断熱について十分にご理解なされている印象を受けましたので、ルー太郎さん自身が総合的にご判断いただければ、それが『最良の選択』だと思います。
文章でのやり取り故、過不足ございます事をご容赦ください。
ありがとうございました。
(現在のポイント:-pt)
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