対象:住宅設備
三階建て建て売り物件で現在建築中なのですが、建築段階で排水ポンプの必要性がわかり設置することとなりました。必要性が分かった時点で売主、仲介業者からの説明はなく現場を見に行って私から問い合わせたところ発覚し現在困惑しています。
排水ポンプを設置する事での電気代は月数百円、耐久年数は約10年、修理費は約10万円と聞いたのですが、ランニングコストがかかる点、設置する必要性の事前説明がなかった点に納得が出来ず解約も考えています。
確認申請書の排水管系統図にも排水ポンプの事は書いていないのですが建築段階で必要性が初めて分かるという事はあるのでしょうか?
また、重要事項説明書の備考の中に「関係省庁の指導や実施設計、施工に伴い、構造上、施工上、必要な変更を行う事があり、構造・配管経路等により、下がり天井・梁型・パイプスペースを設置する場合があります」とありますが、排水ポンプの事は書いてなく、買い主に金銭的不利になる仕様変更を無断で行う事は契約違反にならないのでしょうか?
白紙解約希望ですが幾分素人ですのでアドバイスお願いします。
また土地の場所自体は気に入っており排水ポンプを使わずに安全に問題無く排水を行う良い案がありましたら教えてください。
よろしくお願いします。
Pumpさん ( 東京都 / 男性 / 34歳 )
回答:1件
施工中のトラブルは、技術的な対処の正否を優先してご判断を。
はじめまして。東京多摩地域で建築設計に携わっている大沼と申します。
回答としては時期は失した感が強いので、「施工段階で排水ポンプの必要性が初めて分かるという事はある?」「排水ポンプを使わずに排水を行う良案はある?」の2点について、やや一般論的にコメントさせていただきます。
まず前者について。Pumpさまが見て指摘できたということは素人目にも分かりやすい≒土地が道路より低いのに排水ポンプが無い、という状況であっただろうと推察します。それが設計図で落ちていたとすれば、設計担当者が現地を見ず情報不十分なまま作図し、そのまま確認申請も通ってしまった可能性が高いと思われます。今回はPumpさまが先に気付かれましたが、そうでなかったら、設備業者がいざ工事しようとした段階で発覚し、Pumpさまに報告が上がったかもしれません。
次に後者について。汚水や雑排水の排水では管勾配をキチンと取ることが大前提。道路下の下水管まで重力で自然に流すためには、最も水上の排水口から逆算して勾配や深さを導き出さねばなりません。もし道路より低い土地で排水ポンプを避けたいなら、水場を前面道路より高く設け、空中に排水管を通して道路下に横からつなぐしかなく、実際には非現実的な話となりがちです。
質問文では維持管理や修理の費用の増額については言及されていますが、忘れられていた排水ポンプの機器代とその設置費について言及が無く、仲介業者側が被る覚悟をしていると読みました。であれば、図中の記載の有無に関わらず、費用負担としては同じ結果になると思われます。
あとはPumpさま次第。排水ポンプが必須な土地を気に入ってしまったなら、経緯への不満はキチンとした施工で返してもらうことで納得したほうが良いかもしれません。もっともこの件に限らず、他にも不満点があり、白紙撤回する良い機会というのなら話は別ですが…
以上、多少なりともご参考になれば幸いです。
回答専門家
- 大沼 徹
- (東京都 / 建築家)
- 大沼建築・環境計画事務所 主宰
人の思いと土地の個性を結んだ、オンリーワンの環境づくり
土地は本来、ひとつひとつ固有の個性を持っています。その個性を求められている用途と結びつけ、周辺環境と呼応した、その土地ならではの空間/環境づくりをめざします。
(現在のポイント:-pt)
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