対象:不動産売買
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ライフラインの修繕等について
はじめまして、不動産コンサルティング会社、アドキャストの藤森と申します。
ご質問いただきました件ですが、「上下水ガスの配管修繕または引き直しを、
売主の責任と負担において引渡までに行う」とする特約を付けることも、
付けてもらうように請求することも可能です。
宅建業者である売主が、一般の買主に不利となる条件は認められないこともありますし、
そもそも法律違反である取決めなどは無効となりますが、今回の修繕費用等は、
その費用負担について契約条件に取り決めることは良くあることです。
その費用負担を売主に交渉することも、取引の上では当然のことです。
但し、土地のみの売買の場合、商慣習としては現況有姿での引渡しが多く、
古い配管の修繕や引き直しの必要性などは買主が建築と同時に考え、
建築費用の一部として買主が捻出するという考え方が一般的になっています。
その風潮から、売主側がはやぼう様の請求を飲んでくれるかは交渉によります。
新築戸建てなどであれば、ライフライン等の設備費用は込みでの販売価格にありますが、
土地や中古の場合は、建築時に思ってみなかった費用負担で、資金計画に支障が生じる
失敗があります。
そのチェックポイントにライフラインに係る費用の予見もあり、
状況によって数十万、数百万と大きな幅が生まれます。
・前面道路内に本管はあるか? 工事する場合の道路幅員は狭くないか?
・無い場合はどこから引き込むのか? その場合の本地までの距離は?
・本地までの引込の間に坂道や高低差などはないか? 土被り(配管の深さ)はどうか?
・高低差などで、工事費用に割増または別途加圧設備の必要、費用(メンテ等含む)の発生は?
などのポイントに注意する必要があります。
特に私道の場合は工事費用の割り増しもよくありますが、それ以前に私道所有者から
掘削工事の承諾がなく、私道所有者とトラブル(工事自体できない)となる場合もあるので、
特に注意が必要となります。
そういった修繕・引き直し費用を予見し、数万円で済むようであれば、
商慣習と照らして頑なに売主負担にこだわることもないでしょうし、
もし数十万、数百万といった金額であれば、売主負担での交渉や、
自己負担の際の資金計画の見直しは重要になります。
まずは、その費用について簡単に出してみては如何でしょうか。
ライフライン修繕費用負担といった、直接的な交渉でなくても、
その費用分の売買金額交渉をしてみたり、住宅ローンの借入を行うなら
金融機関との金利交渉でトータル返済額を大きく減らす試みをしたり、
交渉先や交渉事を変えることで、負担してほしい費用分を補う考え方も
有効かと思います。
以上、ご参考になりましたでしょうか。
アドキャスト:http://ad-cast.co.jp/ 藤森哲也
評価・お礼
はやぼうさん
2013/06/30 10:01ご丁寧にご回答頂きましてありがとうございます。大変参考になりました。
トータル面で検討、交渉をしていく必要性があることを教えていただきました。
これからのマイホーム計画に生かしていきたいと思います。
回答専門家
- 藤森 哲也
- (不動産コンサルタント)
- 株式会社アドキャスト 代表取締役
将来必要なお金を把握せずに、家を買うのって怖くないですか?
売ってしまえば終わり・・・になりがちな不動産業界の現状に疑問を抱き、不動産購入には欠かせないお金の勉強をスタート。FP資格を取得。住宅購入に向けての資金計画、購入後の人生設計までトータルにサポートする「一生涯のパートナー」を目指しています。
(現在のポイント:-pt)
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