対象:遺産相続
死因贈与契約書って遺言書と違い決まった書式は無く簡単に作成出来ると聞きましたが偽造されたりする心配はないのでしょうか?
贈与者のハンコは実印じゃなくても大丈夫だと聞きましたが、それだと簡単に偽造されると思うのですが。。
さらに、執行人をつけておけば、
贈与者が亡くなったら相続人の許可なく、受贈者が財産をもらう事が出来るみたいですが、かなり危険ではないですか?
受贈者が執行人になることは可能みたいですが。。
例えば受贈者が不動産を贈与者が亡くなったらもらうという死因贈与契約書を勝手に作成したとします。
贈与者のハンコは実印ではありません。執行人は受贈者とします。
贈与者が亡くなったら不動産の移転が受贈者1人で出来てしまうのですか?相続人が知らない間に不動産の移転が出来てしまうのですか?
それだったらかなり死因贈与契約書って危険じゃないですか?贈与者のハンコが実印じゃなければ移転できないなら安心ですが。。
どうなのでしょうか?
katumata50さん ( 東京都 / 男性 / 35歳 )
回答:1件
田島 充
行政書士
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死因贈与契約書と印鑑
質問者様のおっしゃるとおり、死因贈与契約書に贈与者の実印は必要ありませんが、実際に贈与者がお亡くなりになり贈与が開始される段階になった場合には、注意すべき点がいくつかございますので、ご心配されているほど簡単に『勝手に贈与』される恐れはないと思います。
一般に、執行者の選任を証する書面として、その選任の旨が分かる契約書を添付する必要があります。
執行者の代理権を証する書面には、贈与者又は相続人全員の実印及び印鑑証明書が必要です(登研566号)。その場合、死因贈与契約書を執行者の代理権証書としても使用するためには、死因贈与契約書に贈与者の実印を押すか、死因贈与契約書を公正証書にするのが通例です。
また、今回のように贈与の対象物が不動産の場合には、その移転登記の際に実印+印鑑証明書が必要です。
公正証書による契約書でなく、実印がおされた執行人の代理権証書もない場合は、贈与者の相続人全員全員に対して移転登記請求することになりますので、相続人全員の実印と印鑑証明書が要求されます。
以上から、死因贈与契約そのものは実印がおされている必要もなく、極端にいうと口約束でも構いませんが、贈与者に無断で自己を執行人とし受贈者になるにはハードルが高く、一概に『危険』とは言い切れませんので、ご安心ください。
ご参考になりましたら、幸いです。
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