対象:新築工事・施工
回答:1件
小島 忠嘉
建築プロデューサー
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全館空調の建物における漆喰壁(内壁)での注意点
オードリ様
カナヤホーム・レジデンシャルの小島忠嘉と申します。
漆喰壁と全館空調の家、良いですね。
相性が良くないというのは初めて聞きましたが、恐らく漆喰は必ずと言っていいほど剥がれたり漆喰が粉状になって散るというようなことが起こるので、それが舞って空調機の吸気部分に集まるということだと推測するのですが.....
それと、考えられるのは全館空調にする場合、建物の気密性を高くする方が空調環境としては機能するようになります。
それに対して、漆喰壁の場合には気密性を高くすると漆喰自体の調湿作用が失われる恐れをはらんでいます。漆喰の場合には、どちらかと言うと、高気密より中気密または中高気密の方が良いのです。
漆喰には調湿作用があるので高気密だと漆喰自体が飽和してしまって漆喰そのものが呼吸できなくなる可能性があります。
要するに、全館空調の環境と漆喰の環境条件はやや相反するのです。
オードリ様の仰る通り、種類や塗り方に課題があるのは事実だと考えます。
そのような状況の中でこの両方を両立させるためには、
中気密(または中高気密)程度に留めること、
漆喰の強度を上げること
が良いと考えます。
強度を上げるためには、
スサを多く入れはがれにくくすること
が得策と考えます。
外国産の漆喰に多い粗い粒子の漆喰と国内産の漆喰に多い細かい粒子の漆喰のどちらが良いかは判断ができません。
とにかく、どちらにしてもスサを多く入れてヒビが入ったり割れないようにするのが良いと思います。
小職からの現時点での回答は以上です。
オードリ様の参考になれば幸いです。
以上、宜しくお願い申し上げます。
評価・お礼
オードリさん
2012/11/29 13:20有難うございました。漆喰の調湿作用が飽和しない状況、湿度が50%前後になるように加湿すれば両方の機能におりあいがつくと理解致しました。漆喰が粉状になって散るということは全館空調システムのフィルタのめずまりにも注意がいりそうですね。
小島 忠嘉
2012/11/29 22:56オードリ様
ご評価いただきありがとうございます。
あまり加湿するとカビの要因となりますので気を付けてくださいませ。
以上、宜しくお願い申し上げます。
小島忠嘉
(現在のポイント:-pt)
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