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対象:家計・ライフプラン

統合失調症の兄と遺産相続の事

マネー 家計・ライフプラン 2012/05/05 14:56

統合失調症の兄(40代)が実家で母と一緒に暮らしています。父は他界、母と兄、私と妹の4人家族ですが、私と妹はそれぞれ離れて生活しています。

罹患歴が長く、薬で安定している状態でも天気や季節で状態は不安定になりがちです。
最近、母親に「財産を全て自分(兄)に相続させると一筆書け」としつこく迫る様です。

この場合、兄が病気だと言う事(近年の入院歴もあります)、しつこく強要している
事、その事実を母がいつも私に嘆いている事、などから法的に通用するのか、もしくは通用させない為の防御策はないのでしょうか。

私も妹も、母の財産は当てにしていません。苦労ばかりの母が好きに使って欲しいのですが、母は病気の兄の為にお金を残してやりたい様ですが、もしも母が他界した後は私か妹の管理の元、兄にお金を少しずつ渡して欲しい様です。

もしも、しつこく(病気の事もあり、兄は言い出すと相当しつこいです)強要され、母が一筆書いてしまっても法的に何か防御策があれば、母を安心させてあげられるかと思い、相談しました。
宜敷く御願いします。

補足

2012/05/05 14:56

ちなみにこの場合、
●兄は入院歴のある精神疾患であり、先の入院から1年以内。
(母が一筆書いてしまうかも知れない日が来ても、退院から日が浅い)
●兄がしつこく母に遺言を書かせようとしている事は複数の親戚の者が知っている。
という現状でも、裁判では認めてもらうのは難しいのでしょうか?

例えば、
>新たな遺言書に「従前の遺言を取り消す」と書く
場合、母の姉やその夫等に連名署名してもらっておく様な事をしても、自筆の遺言書では弱いでしょうか?簡単なメモ程度の物なら、残すアドバイスはしたいと思います。

私は、母がこの件で愚痴をこぼした日と内容をメモしています。(だから大丈夫だよ、と母に伝える材料にはならないでしょうか?)

取り急ぎ母に、〜〜だからもしも一筆書いてしまっても大丈夫だよ、と何とか安心させてあげられないかと考えています・・。

はるはるがさん ( 東京都 / 女性 / 41歳 )

回答:1件

高橋 恭司

高橋 恭司
弁護士

- good

遺言を複数回行ってはいかがでしょうか。

2012/05/07 09:56 詳細リンク
(5.0)

おはようございます。
ロウタス法律事務所の弁護士高橋恭司です。
< 結論 >
お母様が「全ての財産を長男に相続させる」との自筆証書遺言書を作成し、その後、公正証書遺言を作成されてはいかがでしょうか。
< 理由 >
1 遺言書の作成
法律上は、お母様は何ら遺言を作成する義務はないので、放っておけばよいということになりますが、実際問題として、一つ屋根の下でしつこく遺言を迫られてはストレスもたまるでしょうから、お兄様からの強要を逃れるため、事実上最も有効な方法は遺言書を書くことでしょう。
2 遺言の取消
では、遺言書を書いてしまったが取り消したい場合、どうすればいいか。
(1)あなたによる強迫を理由とする取消
お母様が亡くなった後、あなたが「この遺言は兄に強迫されて作られたから取り消す。」と主張することができます(期間制限に注意)。しかし、裁判では、お兄様が「強迫などしていない」と争った場合、「強迫があったこと」をあなたが立証しなければなりませんが、とても困難です。例えば、名古屋高裁昭和63.4.28判決の事案では、兄弟の一方が「他の兄弟が、病後の母を別荘に連れ去り、一晩中遺言の作成を迫ったから強迫を理由に取り消す。」と主張しましたが、結局、そのような事実があったとは認められませんでした。
なお、お兄様が強迫によりお母様に遺言をさせた場合、お兄様は相続人・受遺者の資格を失いますが、強迫行為の証明は困難です。
(2)お母様による取消
お母様は一度書いた遺言書をいつでも取り消すことができます。方法は、新たな遺言書に「従前の遺言を取り消す」と書くことです。「取り消す」と書かなくても、前の遺言と違う内容の遺言を書けば、新しい遺言が有効になります。
3 どうするか
上記のとおり、相続人が強迫による遺言作成を立証すること困難です。また、遺言書が複数ある場合、自筆証書遺言であると、遺言無効で裁判になる確率が高くなります。そこで、まず、お母様が「全財産を長男に相続させる」との自筆証書遺言を作成してお兄様に託し、後日、お兄様に知られないように公正証書遺言を作成してはいかがでしょうか。
なお、遺言書の作成や内容については、お母様の自由意思によるべきものであることを十分留意して下さい。

弁護士
遺言書
相続

評価・お礼

はるはるがさん

2012/05/07 17:08

ご回答頂き本当にありがとうございます。

遺言ブームとは言え、田舎の人間である母にこの状況で公正証書遺言の様な正式なものを作らせる事は正直悲しいですが、最終手段として「お守り」を見つけた気持ちでホッとしました。
ありがとうございます。

厚かましく、再度質問させて頂いたのですが、エラーがでるので補足に書き込みました。
もしも宜しければお願い致します。

高橋 恭司

高橋 恭司

2012/05/07 20:51

はるはるが様
高い評価をいただきありがとうございます。以下、補足質問について、回答いたします。
< 結論 >
強迫取消は最後の予備的手段にして下さい。遺言を無効にするには、後の遺言が一番確実です。理想は公正証書ですが、無理なら自筆でも構いません。後の紛争に備え、筆跡対象資料を確保して下さい。
<理由>
1 強迫による取消について
以下のリスクがあります。まず、裁判所は証拠により「事実が何か」判断します。その判断には裁判官の裁量があるので、どのような事実が認定されるかわかりません。次に、「執拗な要求」が「強迫」にあたるかは法律に規定はありません。証拠があっても、裁判官が「その程度では強迫とまで言えない」と判断するリスクがあります。さらに、取消権は原則として5年内に行使しなければいけないので、間に合わない危険もあります。
2 遺言について
自筆証書遺言も法律上は「遺言」ですので、「弱」くはありません。ただし、公証人が立ち会っていないので、お兄様から「偽造だ」と言われる可能性があります。そこで、自筆証書にするのであれば、遺言書が「自筆」であることの証拠を準備すべきでしょう。具体的には、「自筆」であることは最終的には筆跡鑑定を基に判断されるので、筆跡対象資料として、お母様の自筆の書類をいくつか保管して下さい(手紙や自署を求められる各種手続書類等)。次に、遺言書には実印を押印してください。実印は遺言書の要件ではなく、決め手ではありませんが、三文判に比べれば「本人が書いただろう」と判断してもらう要素になります。
なお、第三者が署名してもあまり効果はないでしょう。むしろ共同遺言(無効になります)と紛らわしくなるので、お母様以外の人が遺言書に署名・捺印することは避けた方が無難です。
繰り返しになりますが、「長男に全部相続させる」遺言書を無効にするためには、お母様が再度遺言書を書くべきです。お母様には面倒かもしれませんが、残された兄弟が何年も遺言書の効力をめぐって泥沼の裁判を行い、その結果もどうなるかわからない状態になることに比べれば、どうすべきかは考えるまでもないと思います。お母様にもそのように説明されてはいかがでしょうか?

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