アダルトチルドレンからの立ち直りについて、ご質問

showgさん

はじめまして、心理カウンセラーの田尻と申します。

> 思い返せば怒りっぽい母のご機嫌を伺うおどおどした子供だったと思います。

とても辛い子供時代を過ごして来られたのですね。

> 自分はアダルトチルドレンでしょうか？
> アダルトチルドレンのことを調べてみたら思い当たるようなことがあって、自信の無さや生き苦しさを感じたりしています。

部外者の私にはshowgさんがアダルトチルドレンなのかどうかは分かりませんが、子供の頃の辛い体験が自信の無さや生き苦しさに関係しているように思えてならないんですよね。

ちなみに、この先showgさんの人生でどんなことが起きれば、辛い過去の影響から解放されると思われますか？
そしてそのことが起きる「きっかけ」を作るために今のshowgさんに出来ることは何かないでしょうか？

できれば明日からでも実行に移せるよう、できるだけ簡単なことが思い浮かべば、自信の無さや生き苦しさから抜け出せるきっかけとなるような気がするのですが。

> アダルトチルドレンからの回復方法って、どうやって進んでいくものでしょうか。

私の場合、ゲシュタルト療法やナラティブセラピーという心理療法を使うことが多いです。

実は私自身も自分がアダルトチルドレンではないかと思った時期がございまして、これらの心理療法を使って自分で自分の傷ついた心の部分（インナーチャイルドと呼ばれるようです）を癒すことを繰り返し行いました。
そしてそのときの記録を匿名でブログに載せています。

いずれの心理療法とも、showgさんご自身でお試しいただくことが可能な方法ですので、もしご関心がありましたら以下のブログを参考にしてお試しになってみてください。

ゲシュタルト療法によるインナーチャイルドの癒し解説ページ
http://self-analysis.secret.jp/blog/archives/2008/08/post_9.html

ゲシュタルト療法によるインナーチャイルドの癒しの記録公開ページ
http://self-analysis.secret.jp/blog/archives/cat4/

ナラティブセラピーの記録公開ページ
http://www.atelier-motif.com/blog/psychology/archives/cat75/cat64/

私自身アダルトチルドレンからの回復者なのでその事は良く分かります。

私の場合、過去を切り離して明るい未来を築こうと頑張れば頑張るほど虚しさに襲われ疲れ果ててしまいました。昔の私には面倒な過去と向き合い終結させる術がなく、輝かしい未来さえ出来上がれば全てが解決すると思っていました。こんな風に過去から逃げ、未来に逃避している人は多いと思います。


親から愛されたい。大切にされたい。勇気が出ない時は信じて励まして欲しい。
本来ならこれは子供として一番正当な権利です。

ですがおっしゃる通り、昔の日本ではそれでは困るので子供の頃からそうしたモノはないと教えられていたんですよね。

子育ては知識というより、伝承の部分が多いので、そうした環境で育った親は過去が癒されていなければそれを繰り返してしまう確率が高い。親に悪意や責任がある訳ではない、頭ではそうした事は分かるけど、心は納得してくれない。この狭間で苦しんでいる人は多いと思います。

実際的な回復方法は
過去の自分(インナーチャイルドやインナーヤング)と向き合い、当時の自分の気持ちを受け止めてあげる。当時の自分が抑え込んでしまった感情を表現させてあげる。そうした自分を責めずに心を寄せてあげる。そして、子どもゆえに不足していた知識をしっかり伝えて現状を理解させてあげる。するとほとんどの場合、過去が終わります。現在進行形の過去でなくなります。

専門家にはインナーチャイルドセラピストがあげられます。

こんにちは showgさん。

メンタルヘルスコンサルタントの福田 育子と申します。

showgのご質問にアドラー心理学とEMDRセラピーの観点からお答えさせて頂きたいと思います。

１．過去のトラウマを引きずって話題にするのは現実からの「逃げ」かどうか。

showgさんの気持ちの中で解消されていないので 話題に出したくなるのは自然なこと、普通の こと、と考えられます。
それが ご両親に伝えることが 良い効果があるか否かは別のことです。

２．自分が全てを過去のせいにすれば都合がいいからこれを信じたくなるだけの事なのか判らないの ですが、実際そうなのでしょうか？

私達の現在の自分の性格傾向の基礎となったものに 次の要素があります。
１．子どものころの家庭の経済的、社会的立場
２．きょうだい順位
３．子どもの頃の健康・容姿
４．親の養育態度
５．自分の性（男性か女性か それをどう受け止めるか。）

上の５つに加えて 子どもの頃の記憶があります。


アドラー心理学の観点からみると 私達、現在の自分は子どもの頃の環境と大きく関係してい ます。
私は showgさんが ご自身の過去を振り返るのをそろそろ卒業し、次のステップに移るため の方法を模索しておられるように感じました。

３．いま流行のトラウマのカウンセリングなどは、「実践する人に都合のいい迷信」でしょうか？

showgさんのおっしゃっているトラウマのカウンセリングが どの流派なのか分かりませんが
EMDRセラピーは トラウマとなっている記憶を脳の神経に働きかけてより健康な気持ちで生きる
ことに効果があります。

４．実際的に、アダルトチルドレンからの回復方法って、どうやって進んでいくものでしょうか。

アドラー心理学に基づく「勇気づけ講座」は 自分の持っている力で「気持ち・考え・行動」を 統一させる、という効果があります。
showgさんは これまでにもご両親にお話される、NLP心理学を学ぶ、この質問に投稿される、な ど具体的な行動をされています。

アドラー心理学では プラスへ向かう行動を実践することによってご自身の力で回復されるのを お手伝いしています。

解決方法は大きく２つあります。

１つは「原因」や「問題」にフォーカスするものです。（原因論的アプローチ）
アダルトチルドレンという用語や○○病と言った診断名はこのやり方です。

これは「モノ」に対して非常に有効です。

例えば車が壊れたとして、
「この車どこが故障したのだろう？」
「エンジンがおかしくなっているよ」
「原因はなんだろう？」
「無理な加速をしすぎたからだね」
「では、エンジンを修理して、走り方に気をつけよう」

では、「ヒト」だったら？

「このヒトおかしいね」
「○○の考え方がおかしいんだよ」
「原因は何だろう？」
「幼児期の親子関係に原因があるね」
「では、○○の考え方を直して、親子関係を・・」

となるはずですが２つ問題があります。
１）ヒトにはモノと違って心があるので追求しているうちに余計に悩む。
２）○○の考え方や過去の親子関係の改善方法がわからない。

原因論的なアプローチでは
「私はアダルトチルドレンだと分かった。過去に原因らしきものもある」
「で、どうしたらいいのか？」となってしまいます。


もう一つが「目的論的アプローチ」です。
「どうなったらよいか？」を考える方法です。

アダルトチルドレンであったとしても
例えば、豪邸に住んで、優しくて温かい人に囲まれて、毎日楽しく暮らして
いるなら、問題は感じない事と思います。（もしそういう暮らしが好きなら）

この答にはトラウマ解消やアダルトチルドレン解消のカギが隠れています。

ＮＬＰでは一時的に豪邸に住む自分を作り出す事ができます。

豪邸の自分の心身を顕在化したら、アダルトチルドレンの自分と融合します。
脳は同時に活性化した部分と部分が結合する性質があります。
それを利用して、「良いとこ取り」をした神経ネットワークを作り出すのです。

良いとこ取り＝心地よい状態＋悩みから得られる大事な経験

つまり、
脳の回路は自分が思うように作れます。
今、この回路が嫌だな。と思ったら、どんな回路が良いのかを考えて
上書きすれば良いのです。過去の分析などはあまり意味がありません。

ご両親に対しても
原因論では「変えられない過去をもちだされても」と思われると思いますが
目的論なら「それなら、協力しよう」と言ってもらいやすくなります。

「目的論」をつかったアプローチを検討してはいかがでしょう？

showgさん

「アダルトチルドレンかも。。。」

「全てを過去のせいに、都合よくしているかも。。。」


などなど

今の自分自身で理解できない、わからない。。。

そういう時には、まずは全てに決め付けないことがいいと思います。


過去に経験したことの記憶は、潜在意識にしっかりと刻まれ
そのイメージが、良くない感覚で記憶されている場合と
実は、経験していないのに「自分はこうだったんだ」「こういう経験をしたからだ」と
顕在意識（決め付ける意識）で、作り上げているケースもあるようです。


一度は、リセット


それからカウンセリングを踏まえつつヒプノセラピー（催眠療法）を
試されるのもよろしいのではないでしょうか？

※これは、提案です。

「退行催眠」という方法で過去の記憶に癒しを与える方法です。



逃げているわけではない

自分自身を解決に導いていこうと前へ進んでいる

何がどうで、どうだ！
全てを決め付けないこと。。。


トライしてみてはいかがでしょうか？


そうするだけで楽になれたりしますよ。

showgさま

こんにちは。

はじめまして。メンタルセラピー≪成幸の森≫佐藤です。



幼少期のことが原因で、生き辛さを感じておられるとのこと。

なかなか他の人には分かってもらえないことが多いこともあり、大変お辛いことと思います。


ご質問のお答えを先にしますが、答えは『NO』、≪実践する人に都合のいい迷信≫などではありません。

義理のお父様の

＞うちだけでなく昔はどこの家庭でもそういう育て方だった
＞皆そうしてきて大人になれば過去のことは自分でけりをつけて強く生きていくものだ
＞社会へ出れば子供のころこうだったという甘えや言い訳は通用しない

というのは、全く人のメンタル面を無視しているようにしか思えません。

過去や子供の頃の家庭環境を理由に、犯罪を起こしたり他人に迷惑をかけたりするのなら、義理のお父様の言っているような事は当てはまると思います。

しかし、苦しんでいるのは当の本人なのですから、こういった事は全く当てはまりません。



子供の頃、幸せでなかったのは、子供の責任ではありません。

子供は親の言うことを聞かなければ生きていけないわけですから、親の責任なのです。

ですから、それを一人で背負いこんで、ずっと生き続けなければならない理由はどこにもないと思います。



さて、実際のカウンセリング（セラピー）ですが、ゲシュタルト療法や幼児退行催眠など様々な心理療法があります。

いずれも、幼児期に受けた心の傷（感情）を癒し、『本当はどうしたかったのか（本当の感情）』を探って、それを開放してあげる形でカウンセリングが進んでいきます。

カウンセリング（セラピー）を行っているところは沢山ありますが、複数の心理療法を扱えるカウンセラー（セラピスト）さんを探してみるのが良いかと思います。

その中で、自分に合いそうな方を選ばれるのが良いでしょう。

また、アダルトチルドレンの自己セラピー本やE-Bookなどが市販されていますが、一人で行う自己セラピーは結構難しい（効果が出にくい）ので、カウンセラーの手を借りることをお勧めします。



１日も早く心の悩みが解消されて元気に過ごされる日々を取り戻されるようお祈りしております。

こんばんわ、showgさん

はっとりさちこともうします。

私の知っているアダルトチャイルドの本を２冊ご紹介します。


アダルト・チャイルドが人生を変えていく本
http://booklog.jp/users/AOOOZSPACE/archives/4901030019

アダルト・チャイルドが自分と向きあう本
http://booklog.jp/users/AOOOZSPACE/archives/4901030000

アダルトチャイルドについてや現状、アクセスするところなど役立つ情報も巻末にあります。

お役に立てればと思います。

はっとりさちこより