親の暴言によるトラウマ?生活習慣改善+傍観者体験を
死への願望、子供や妻への暴言、イライラ感等の症状はうつ病を示唆しますが、言動や態度がコロコロ変わるとすると気分変調症の要素も確かにあると思われます。お話からすると、病院の薬物療法による症状の軽減は部分的かつ表層的で、本質的に状況が改善したとは言えないのが正直な所ではないでしょうか。
うつ病にせよ気分変調症にせよ、凡そ病気には原因というものがあります。薬物のみの治療方針に不安を抱いておられますが、無理もありません。薬物には今ある症状を軽減させる効果はありますが、病気を根本から改善し治癒させる力はないのです。
うつ病の原因としては一般に、ストレスや過労、過去のトラウマ、環境の急激な変化、食生活や栄養バランスの乱れ、低体温などが挙げられますが、何か該当するものはあるでしょうか。対話によって原因を解明し解決していくカウンセリングならば有効ですが、いたずらにプライバシーをえぐるようなカウンセリングは考えものです。
食生活を例に挙げると、お菓子など甘いものの摂り過ぎは反応性低血糖を、ビタミン、ミネラル、アミノ酸の不足は神経伝達物質の欠乏をそれぞれ招き、神経機能を障害してうつ病や気分変調症の増悪要因となり得ます。具体的にはこのQ&Aやコラムに頻繁に詳述していますので、参考になさってください。
さらに幼少期に、両親から暴力や嘘偽りの言動を繰り返し受けた事が精神的トラウマになっているとみられ、そのような仕打ちを今度は妻や子供に対して向けている、という悪循環の構図になっている模様です。
その様な辛い幼少期の記憶に向き合う時には、その渦中に居る自分を当事者ではなく「傍観者」として眺めるという手法があります。現在の傍観者としての自分からは、当時の自分がどのように見え、どのように感じ、どのようにアドバイスしてあげられるでしょうか。そのように立ち位置を変えることで、家族への態度にも変化が現れる可能性があります。
回答専門家
- 吉野 真人
- ( 東京都 / 医師(精神科) )
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この回答の相談
初めまして。気分変調症の主人に付きましてご相談させて頂きます。
およそ4年前より気分がすぐれず、メンタルクリニックの門を叩いた際に、鬱状態と診断されたのですが、それか… [続きを読む]
Tamiyumiさん (神奈川県/42歳/女性)
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