対象:ペットの医療・健康
犬の膀胱炎
動物の膀胱炎の原因には幾つかのものがあります。細菌性膀胱炎、尿結石による膀胱炎、異所尿管のための膀胱炎、前立腺が関与する膀胱炎、猫突発性間質性膀胱炎、膀胱癌などがその主なものでしょう。尿結石も尿pHが酸性に傾くと出現する結石、アルカリ性に傾くと出現する結石に分かれます。ま細菌性膀胱炎と尿結石症などその他の原因が併発している症例もあります。膀胱にトラブルがあるときにはその原因を慎重に探っていく必要があります。尿検査を繰り返し、尿沈渣から結石、細菌、剥離された細胞を検索します。細菌は尿培養で確認します。粘膜の状態は、超音波で確認します。最近では、メス犬の場合には、直径2mmくらいの膀胱鏡を挿入して膀胱内を観察することができるようになって、とても綺麗に粘膜や尿管開口部の状態を観察できるようになりました。コロラド大学のロリングス教授によると膀胱鏡を使うようになって、膀胱括約筋の収縮力の低下した症例が見つかりるということでした。その症例には、粘膜下にコラーゲンを注入して膀胱がしっかり閉じることができるようになり、慢性膀胱炎が回復したと講演されていました。膀胱炎は頻繁異に尿意を催す不快な疾患で、また正しく治療しないと慢性化してしまい易いので、先生とよくお話されることと、何度も尿検査をしていただくことが大事だと思います。
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