対象:新築工事・施工
芦田 成人
建築家
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無垢材の良さが半減しなければいいのですが
初めまして、芦田成人建築設計事務所の芦田で御座います。
多分、その工務店さんは新建材を主に扱っておられませんか?
普段どのような住まいづくりをされているかにより、無垢材に対する考えは違うと思いますが、
何故、ぽぽんたさんが今回、無垢材に変更したいと思われたのかが大事ではないでしょうか?
自然素材の場合、肌触りのよさ、感触、香りなど感覚にうったえ掛けるメリットは多い半面、傷がつきやすいとか、食べこぼしのしみなどがつきやすいと言った視覚的なデメリットが多いのも事実です。
しかし、新建材でも傷はつきますし、酷く傷がついた場合に醜くなるのは新建材のように思います。
実は無垢材の場合は、材種や傷の程度にもよりますが、簡単に修復出来る方法も御座います。
当方では自然素材(主に軟らかい杉)を床材に使う事が多いので採用に当っては事前に必ずそのようなメリット、デメリットを説明させて頂いた上で、当事務所やOB様宅などの経年の様子を見学して頂く等して、それでもその素材の味と付き合っていけるならと言う形で住まいづくりを進めています。
確かにキッチンや洗面所、トイレなどは油はねや水こぼしに対しては黒ずんだりする事がありますので、無垢材以外の他の材料とする事も多いです。
ナラの場合は無垢材といっても少し硬い樹種ですので足ざわりや温かさと言った点では、杉などの針葉樹には、やや劣るように思いますが、その上にウレタン塗装などをしてしまうと、塗膜をつくってしまうので、木の持つ本来の特性を半減させます。(木の細胞構造では人間の呼吸に似たようなシステムが構築されており、木の家が呼吸するといわれるのはこのシステムの事を指しますが現実には呼吸と言う表現は正しくはありません。)膜を作る塗装をする事でこの呼吸のようなシステムを阻害すると言う意見もあります。
もし、無垢材のナラにするなら私は自然素材系のワックスなどの方が良いと思いますが、
繰り返しになりますが大事なのは年間の棟数ではなく、無垢材のメリット、デメリットを把握した上で、ぽぽんたさんが何故、変更したいと思われたかだと思います。
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この回答の相談
新築にあたり、工務店さん提案の合板フローリングから
無垢の床材に変更したいと思っています。
工務店さんから提案されたのが、ナラ材のウレタン塗装です。
私は、無垢の良さを感じられるオイル塗装を施… [続きを読む]
ぽぽんたさん (石川県/52歳/女性)
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