対象:住宅設計・構造
志田 茂
建築家
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自然の力と建築
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志田茂建築設計事務所 志田です。
とても重い問題を提議されました。
ここで納得される回答は出ないかもしれません。
問題には、法律や保険、建築予算などが関わります。
>台風で吹き飛ぶ建築はそもそもありなのか
もちろん「あり」なわけがありません。
同様に「地震で倒れる建築がありなのか」もNOです。
建築基準法には風や地震に対する基準があります。
自然の力がその「基準」を超えるだろう事は、誰もが思う事ですが、ではどこまで対処すればいいのかとなれば結論は出ません。極論になれば核シェルターになるしかありません。
でも、そんなものを誰でもが作れるわけでもなく、居住性を求めるものにもなりません。
基準の上限は変わらなくても、考え方が変わり、構造・工法も、数十年前と今では全然違います。近年、コンピューターの発展により、様々な事が解析され、対応技術も飛躍的に進歩しています。
なので、実験室的に、単純に地震力だけ、風圧力だけに対してならば、あきらかに新しいものほど、「壊れにくい」のです。
ですが、現実の自然の力は単純でなく、複雑な力が働きます。車が持ち上がるような防風で、物理的に大きなものが当れば壊れるでしょうし、窓が割れ、室内を瞬間的に吹き抜ける場合の力には、手の打ちようがありません。
近年、気候の変化により異常な自然災害に遭遇する回数が増えています。それも、数十年前には考えられなかった事です。
時代が古いものほど、その建築時に考える根拠となるもが少なく、または、基準も低かったわけです。
ですので、古いものは、どちらかと言えば自然災害での被害は受けやすく、一律に建物に対する不安となります。
明快な回答とはなりません。字数制限もあり、他の方の回答をお待ちください。
評価・お礼
jka さん
おっしゃるとおり「明快な回答ではない」ですが、誠実と感じましたし、現状がよくわかりました。
ご回答ありがとうございました。
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この回答の相談
先日の台風18号での報道で、住宅の壁がまるごと吹き飛んだ事例をみました。
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