対象:刑事事件・犯罪
回答数: 1件
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羽柴 駿
弁護士
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刑の免除
窃盗であっても、犯人が自分の配偶者、父母・祖父母・子どもなど直系血族、あるいは同居の親族から盗んだ場合は、「その刑を免除する」とされています(刑法244条)。これは、家族内での金銭問題は、警察が介入するより家族内で処理するのが良いという考えに基づくものです。
しかし、刑が免除されるということは犯罪ではないということではありません。犯罪は成立しているが、敢えて処罰まではしないということです。その証拠に、上記の親族関係にない共犯者がいる場合、その共犯者は処罰されるのです。
その18歳の甥は、処罰されないのを良いことに盗みを繰り返しているということですし、他人の物にまで手を出しているということ、家庭内暴力もあるということを考えると、きちんと警察に届け出て少年事件として処分してもらうのが本人のためにもなると考えられます。
警察は、刑が免除されるケースでも捜査はしてくれます。まして、他人の物の盗みや家庭内暴力には刑の免除はありません。まず相談にゆくことから始めましょう。
このままでは近いうちにその甥は本当の重大犯罪に走るでしょう。それを防ぐには、きちんとした処罰を受けさせ、本人に自覚する機会を与えることです。ご家族で良く話し合って、恥をさらす覚悟をして実行して下さい。
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この回答の相談
長男18歳
家族内でお金を盗むのは刑が科せられないとありましたが、母親や、妹のお金だけでなく、世帯が違うおじいちゃんや、帰省で帰っていた親戚のお金を盗むのも刑がかせられないのでしょうか?
また、… [続きを読む]
komattacyanさん (大阪府/37歳/女性)
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