休業または業務軽減が必要か・食生活等の点検・改善を
不眠・幻聴・妄想など統合失調症に典型的な症状が再増悪し、日常生活や業務に支障を来たしている一方、休養は取りたいが仕事は失いたくない、というジレンマをお持ちの様子です。
職場の異動を契機に発症したとすると、新しい職場の環境や人間関係などがストレスとなった可能性が高いので、元の職場に戻すか、一定期間の休業または業務軽減などの措置が検討されることになります。
しかし統合失調症を含む精神疾患の患者によくある傾向として、家庭環境の問題や、食事・栄養バランスの乱れ、低体温などが背景として存在し、それを放置すれば治療に支障をきたすという現実があります。
すなわちそのような基礎条件に問題があり、それを点検・改善せずに放置した場合、業務軽減や休業→復職のプロセスを含む治療や取り組みが難航し、抜本的に状況が改善しない可能性が高くなります。
従って、病院での治療と並行して食生活や栄養バランス、低体温の改善などに取り組むべきですが、日常の食事内容やお風呂などの習慣はどうでしょうか。これまで何回となく、Q&Aやコラムなどで記述してきましたので、参照してください。
具体的には、砂糖や甘いものの摂りすぎは反応性低血糖、野菜・果物の不足はビタミン・ミネラル不足、肉食の極端な忌避はアミノ酸不足から神経伝達物質の不足をそれぞれ招き、神経機能を著しく低下させ、病状を悪化させます。
日常の食事では、充分量の野菜、果物、豆類、海藻と適度の肉、魚を摂取し、ご飯は可能ならば玄米か五穀米入りにします。その一方で甘いものや冷たいもの、加工食品、カフェイン、アルコール類は制限します。
またお風呂は38〜39℃の温めの湯に10〜20分、ゆったりと半身浴で浸かります。また状況が許せば、適度な運動を心がけます。
これらの取り組みでも充分な改善がなければ、有効性の高い安全なサプリメントを飲んだり、低放射線ホルミシス療法を行なうのも選択肢の一つです。
回答専門家
- 吉野 真人
- ( 東京都 / 医師(精神科) )
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病気を治したり予防するにあたり、いちばん大切なのは、ご本人の自然治癒力です。メンタルヘルスを軸に、食生活の改善、体温の維持・細胞活性化などのアプローチを複合的に組み合わせて自然治癒力を向上させ、心と身体の両方の健康状態を回復へと導きます。
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