対象:住宅設計・構造
開けっ放しの場合を考えましょう。
先の回答者と重なる部分もありますが、私が心がけていることを述べます。
冷暖房の効率を考えて扉をつける場合は、春・秋の気候が良い時期は開けっ放しになりがちです。その他、家事で家中を動き回ったり、荷物の出し入れなど、開けっ放しの時は意外と頻繁にあります。ですから階段の扉は「開けっ放し」を前提に設計しています。
さて引戸とドア(開き戸)についてですが、引戸は壁に沿って開閉するので、通路に扉が出っ張らず人の動きがスムーズです。ドアで扉が手前に開くとき、大きな荷物があると面倒なことがありますね。階段は通行が多いので、人の動きが楽になるようにしておきたいところ。またドアは開け放すと、ノブがあるため壁にくっつくことができず、その分通路を狭くします。引戸はその心配はありません。
階段の上り口・下り口は家の人同士がぶつかることが多い場所。衝突防止のために、扉には部分的にでもガラスを入れ、向こうの気配がわかるように、また、万が一階段から転落したとき、ぶつからないよう扉の位置にも注意したいところです。ガラスが大きいときには飛散防止フィルム貼も検討すべきでしょう。
ところで、つい先日、リビング階段を上がったところにある、庭を見渡すピアノコーナーのコラムを書きました。階段の踊り場を広くしてピアノ置場にしたものです。
上の写真のピアノの横にあるのがガラス戸で、暖かい時期はこのように開きっ放しですが、冬の寒さが厳しい地域なので、冬場は戸を閉めて階下のリビングに冷気が下りるのを防ぎます。全面ガラスですから、戸が閉まっていても景色を損ねることはありませんし、階段の上り口側にあるので、先に書いた衝突の心配もありません。
階段のドアに限りませんが、使い勝手・事故防止・デザインなど、様々な条件を踏まえて検討して下さい。
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この回答の相談
今、実施設計の段階なのですが、リビング階段にしたいと思っています。冬場に暖かい空気を逃がさないために、階段に戸を設置しようと考えています。引き戸・ドアなど色々あるなかで、どれを選ぼうか迷… [続きを読む]
All About ProFileさん
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