対象:マッサージ・手技療法
吉川 祐介
カイロプラクター
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脊椎分離症について
脊椎分離症は、十代のスポーツをする子供が整形外科にかかる腰痛の診断として多いものです。分離症があってもスポーツは辞めなくても良いのですが、急性の分離症発症後に、痛みなく復帰するのには平均で7ヶ月前後かかるとされています。
痛みがなくなっても、ほとんどは分離している部分がくっついたわけではなく、中にはその後に脊椎がずれて、すべり症になっていくことがあります。確率としては、人口のだいたい6%ぐらいの方にすべり症があるということです。
すべり症があっても、必ずしも腰痛などの障害を伴うとは限らないので、あまり心配しすぎてもいけないと思いますが、成長に合わせて継続的に整形外科で経過を見てもらう方がよいでしょう。
分離すべり症と腰痛との関連については、腰痛との関係が小さいという結果の文献データがあります。しかし、もしお子さんが今までは腰痛を訴えることがなく、ある日の練習後に初めて腰痛を訴えたのであれば、そのときに急性の分離症を起こした可能性があるので、腰痛の原因を分離症と考えて、しばらくは脊椎を安定去るために保護的な対応をするのがよいと思います。
試合に出ても良いかどうかの判断は、担当の医師にご相談いただくのがよろしいかと思いますが、痛みがなければ、仮に軽度のすべり症があっても運動は許可されるかと思います。なお、下肢へのしびれなどの症状が出ているときは必ず医師にご報告くださいね。
分離症は、腰椎の前弯が強くなると痛みがでやすくなります。また、太ももの後ろ側の筋肉が硬くなると腰痛が出やすくなるようです。柔軟性と背筋や腹筋の筋力を高め、腰椎の正常な前弯を安定維持することが大切です。
また、お子さん自身が分離症は元に戻らないから、腰痛も治らない、と思わないように上手に言葉をかけてあげてください。
回答がご参考になりましたら幸いです。
吉川祐介
Wecareカイロプラクティック&ナチュラルケア
(現在のポイント:-pt)
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