小児の首の傾きについて

乳幼児の首が曲がったままになるものに「斜頚」があります。斜頚には、先天的なもの、けがや感染症によるもの、その他の原因で起こるものがあります。乳児の頃から見られる斜頚の多くは先天的な筋性斜頚と呼ばれるものです。筋性斜頚は、片側の首の横についている胸鎖乳突筋という筋肉に問題があって縮んだままになり、首が曲がるタイプです。

ご質問の状態ですと、「首が左に傾いて、仰向けに寝たとき右の耳がつぶれる」ということなので、左の胸鎖乳突筋が縮んでいるものと思われます。

ご出産後、お子様を担当していた産科の医師からはなにかお聞きになっていらっしゃいませんか?

もし、なにかの診断を受けていらっしゃるのでしたら、自然に寛解することも考えられますので、小児科で継続して経過を観察してもらってはいかがでしょうか。

あるいは他になにか手当をしてあげたいというご希望があるようでしたら、従来行われていたマッサージなどはよろしくないということなので、筋肉を直接伸ばすような方法よりも、成長発育の過程を助けて自然に筋肉が伸びてくるような方法を考えるのがよいのではないかとわたしは思います。

自然の発育を助けることを目標としている自然療法としては、カイロプラクティックや鍼などがあります。そこで、小児をあつかっているカイロプラクターやオステオパシー、小児鍼なども選択肢としてあり得ると思います。

必ず効果があるとは言えませんが、わたしは師匠のもとで先天性斜頚に対する成果を見ています。

最終的に、お子様の首の傾きが改善しないときに手術などの侵襲的な処置を考えても遅くはないと思います。


この回答がご参考になれば幸いです。

吉川祐介
ウイケアカイロプラクティック