いきなりの解雇は余程の事情でなければ認められない - 小笠原 隆夫 - 専門家プロファイル

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対象:労働問題・仕事の法律

小笠原 隆夫 専門家

小笠原 隆夫
経営コンサルタント

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いきなりの解雇は余程の事情でなければ認められない

2009/01/12 11:56
(
4.0
)

 まず自社の就業規則をよく確認してみてください。
 一般的には休職制度が定められていて、長期の療養が必要な場合などは、所定の休職期間を経て、その期間を満了しても復職できない場合は、自然退職や解雇ということになっていると思います。休職期間は病気の種類、勤続年数、その他いろいろだと思いますが、何らかの基準で定められているはずです。休職するにあたっては、会社が休職を命じるか、本人が休職を申し出るか、いずれかの場合が通常です。

 休職を経ないで私傷病を理由にいきなり解雇することは、就業規則で定めた休職期間満了後も回復の見込みがないと客観的に認められ、治癒困難な疾病であるなど解雇要件も満たすような場合に限られるとされるのが一般的ですから、休職を経ずにいきなり解雇するということは、ほぼ認められないと思います。
 休職制度が無かったとしても、治癒の見込みがある者をいきなり解雇することは、やはり難しいと思います。

 復職についても、診断書提出ほか所定の手続きや、どのように判断するかが就業規則に規定されていると思います。メンタルな疾患の場合には、治癒の判断が難しいことも多く、主治医と産業医の見解が違うこともあるようですが、この御質問の場合は、治癒の判断が明確にできると思いますので、治癒を証明する診断書が出れば、会社が復職を拒否することはできないと思います。

 基本的には会社の人事や上司の方と、休む期間や復帰の目処等を良く話し合っておくことが必要だと思います。
 もし、規程に定められた対応をしてもらえない、退職を迫られる、一方的な解雇などがあった場合は不当な行為ですので、労働基準監督署など、社外機関に相談する方が良いと思います。

 また働けない期間については、所定の要件を満たせば、健康保険から傷病手当金の受給ができるはずですので、会社の担当者や健保組合などに確認すると良いと思います。

評価・お礼

とぽとぽ さん

詳しい解説ありがとうございました。社則をよんでみますと一応権利上は三か月大丈夫なようですが、若干後遺症がのこりそうな感じになってきたので、どうなることか・・・。

とわいえ、社則を読んでみると新たな発見が多々あり参考になりました。

お礼が遅くなって申し訳ありませんでした。回答ありがとうございました。

回答専門家

小笠原 隆夫
小笠原 隆夫
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この回答の相談

病気で休業後復帰できる権利はあるのか

キャリア・仕事 労働問題・仕事の法律 2009/01/11 23:29

こんにちわ、いつもお世話になっています。

私は小さい会社で正社員として働いているのですが、先日検査にいったところどうも、入院などで二か月くらい仕事ができなくなりそうです。常々会社… [続きを読む]

とぽとぽさん (千葉県/25歳/女性)

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