対象:一般歯科・歯の治療
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山内 浩司
歯科医師
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歯髄炎!?
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ご自身で原因のわからない違和感症状、ご心配でいらっしゃいますね。歯科医師の山内と申します。
お痛みを感じられてから4年、これは一過性の違和感ではありませんね。その間も半年ごとのメンテナンスを続けられていらっしゃった事は素晴らしいです。
さて、今回は10年以上以前の被せ物を外していただき直視野で虫歯の有無を診断いただけたとのこと。表面上には虫歯の進行がなく、しかし依然として自発痛までおありとのこと。被せ物の中にあった詰め物がぐらぐらしていたこと。
以上のことより考察してみましょう。
被せ物の中の詰め物が接着力を失っていました。これにより血などの体液が循環しない閉鎖的な場所に隙間が生じていました(デッドスペース)。このような隙間には細菌が繁殖してしまいます。この細菌刺激が何らかの影響を歯髄(歯の神経と呼ばれるところです)に及ぼし、歯髄が炎症を起こした。
噛み合わせなどの力の過加重により、被せ物の中の歯質、特に象牙質にマイクロクラック(なかなか目では確認しがたい細かいヒビ)が生じ、そのクラックから歯髄へ感染が起こった。特に就寝中の咬み込む力は過大です。
このような事象から歯髄炎になっており、冷たいもの熱いものがしみたり、たたくと痛かったり、自発痛が生れたりしてしまったのではないでしょうか。
半年ごとのメンテナンスにより噛み合わせの極端な不均衡や歯周由来の感染は考え難いでしょうからね。
異常雑文になってしまいましたがご参考にしていただけるのなら幸いに存じます。どうぞお大事になさってくださいませ。
補足
↑「以上」が「異常」になっていました、訂正させていただきます。
歯髄炎に至ってしまった歯をどうするかを少しだけお伝えしておきます。
保存処置を目的で、抜髄という処置になります。炎症を一度起こしてしまった歯髄は健全な状態への復元が極めて困難な為、また生活力を失った歯髄は壊疽し歯根周囲への炎症の波及を及ぼす事もあるため、歯髄を根管治療により取リ去って歯の中の有機質を無くし、無機質だけにして保存し機能の回復を図る方法です。ただし、本来は歯髄自体歯にとって重要なパーツであるため、現在ではなるべくこの組織を保存しえる方法が模索されています。私はこの専門家ではありませんが、3MIX-MP法などで感染を抑制する目的の治療が日進月歩しております。
評価・お礼
sattyB さん
山内先生、大変ありがとうございました。
早速、歯髄炎について調べてみました。いろいろ読んで混乱してしまいましたが、山内先生が補足で書いて下さったことが要だと思います。
炎症が起こっていると言うことが分かって、随分気持ちが楽になりました。全部なるほどと読みました。感謝で一杯です。ありがとうございました!
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この回答の相談
初めましてこんにちは。もう痛み始めて4年経つと思います。痛みがあったり引いたりの繰り返しです。
半年毎に歯のチェックと歯垢を取ってもらいに行っています。そのたびに、左下奥歯の一つ手前(7番?)… [続きを読む]
sattyBさん (千葉県/38歳/女性)
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