綺麗で健康な歯並びを目指すのであれば矯正治療

こんにちは,東京都立川市ひるま矯正歯科の晝間康明です.

結論から申し上げますと,
最終的に健康で綺麗な歯並びを目指すのであれば全体的な矯正治療を第1選択として検討される事を御勧めします.


**歯並びが悪くなる原因

歯並びが悪くなってしまった原因は,元々顎骨に萌出してくる際に歯の位置がズレて萌出している場合もありますが,顎骨内にスペースが不足している事で歯がズレて萌出する事が主な原因です.

かなあさんの様に患者さんは前歯以外は綺麗な歯並びと考えられていてもきちんと診察すると,奥歯が内側に倒れている場合,前歯が唇側に傾斜していて噛み合せが不安定になっていたり口唇閉鎖が困難になっている場合など様々な問題が隠れている事があります.

この様な場合,前歯だけの部分矯正で治療を行なっても全体的な歯並びを悪くしている原因を取り除いていないため徐々に後戻りする可能性や治療結果に満足できない場合が高く矯正治療が無駄になってしまう場合があります.


**歯を削る事のリスク

一般的には歯を削って被せモノにすると将来的には割れたり被せモノと歯肉の間にすき間ができてきて被せモノを作り直さなくてはなりません.また,歯を失う2大疾患である虫歯と歯周病は,細菌が歯に付着する事で起る疾患です.

被せモノと歯の境目は肉眼では小さなすき間でも細菌が付着する絶好の足場を作る事になり,虫歯や歯周病の進行を早める事になりかねません.被せモノを作り直すまでの期間は平均で8年とする報告や作り直せる回数は多くて4回とする報告があり,歯を削ってから8年×4回の32年後には歯を失う計算になります.

したがって,すでに虫歯になっていたり折れていない健康な歯を歯並びの改善目的で安易に削ってしまう事は,健康を守る医療人として私はあまりお勧め出来ません.


**結論

以上の点から,まずは全体的な矯正治療を視野に入れた検査を受け,治療方針を決定する事を御勧めします.