対象:インテリアコーディネート
野平 史彦
建築家
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「自然素材」=「健康」ではありません。
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お答えします。
子供が喘息を持っているので、自然素材を、というお話ですが、
まず、''「自然素材」=「健康」ではない''、というお話をしなくてはなりません。
子供の喘息は、勿論、化学物質がアレルゲンとなる場合もありますが、
その原因は、ダニの死骸・フン、カビの胞子を吸引して起こる可能性が圧倒的に多く、
家にダニ・カビが発生する主因は“結露“です。
表面結露は勿論、内部結露がダニやカビを発生させる主な原因ですので、
まず、''結露の無い家づくり''を考えなければなりません。
(これは簡単そうですが、結露しない仕様をきちんと作れる設計者は、実は、なかなかいません。)
しかし、そうしたベースをきちんと造らなければ、どんなに表面的に自然素材に溢れていても、ダニやカビが発生してしまうのですから、自然素材の意味がありません。
結露の無い家づくりをしてから、壁の仕上げを何にしようか?と考えましょう。
ベースがきちんとできていれば、もう仕上げは何でも良いのです。
今は、もうVOCの発生源と忌み嫌われたクロス用接着剤も皆F☆☆☆☆で、化学物質の問題はほとんどなく(全然ない訳ではない)、ビニルクロスはやはり最も安価な内壁仕上げ材ですので、安く仕上げたければ、やはりビニルクロスです。
多少ランクを上げれば、最近は「環境壁紙」として漆喰、珪藻土、ケナフなどの壁紙もありますので、それでも良いですし、御自分でやる気があるなら、「タナクリーム」といった素人でも塗れる漆喰塗材がありますので、ぜひ、挑戦してみては如何でしょうか?
評価・お礼
BRABUS さん
まず、「自然素材」=「健康」ではないという事に衝撃を受けました。
結露の問題が非常に重要なんですね!
それでは、断熱材を何にするかとかも重要になってくるんでしょうね。
最初は羊毛の断熱材と思っていたのですが、予算の都合でグラスウールにしようかと妥協しかかっていたところです。
壁材の事より、他に気をくばる事が先決のようですね!
(現在のポイント:-pt)
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