対象:ペットの医療・健康
慢性腎不全と処方食
- (
- 5.0
- )
慢性腎不全の動物達(実は人も同じですが)の食餌療法は、その後の寿命に大きな影響を与えてしまいます。特に猫の場合は、処方食に変えることが出来たネコちゃんと、そうでないネコちゃんでは約2年の差がつくと言われています。ですからなるべく腎不全用の食餌(低タンパク、高カロリー)に換えていきたいですね。当院では、ロイヤルカナンの腎臓サポート、三共のキドニーケアがよく出ています(ネコちゃんに受け入れやすいフードです)。その他に、Hill’sのk/d、ユカヌバの腎臓アシストがあります。またウェットタイプで、腎臓サポートのレトルト、k/dの缶詰があります。でもなかなか受け付けてくれない場合は、これらの中で、少しでも食べたものをこれまで喜んで食べていたものと混ぜて、徐々に処方食を増やしていく方法があります。でも魚系が大好きだったネコちゃんは、輸入品でお肉系の処方食をかたくなに拒否することがあります。そんな場合当院では、これまで食べていた食事を8割、そこの御飯を2割、そして無塩バッターもしくはサラダオイルを少々混ぜて与えてもらっています。
何とかして低タンパク高カロリーにもっていきたいので、お肉、お魚の量を抑えて、炭水化物を添加するように工夫してください。
それと腎不全の場合、2次性副甲状腺機能亢進が起こりますので、活性ビタミンDの投与も考えてあげてください。これはかかりつけの先生とご相談なさってください。
また食餌中のリンの吸収を抑える薬がそろそろ発売になりますので、それも先生とご相談なさってください。
口のケアはとても大事です。歯周炎を起こしている細菌の中にプロスタグランジンという強力な血管収縮作用を持った物質を分泌するものがあって、細い動脈が蜜に入っている腎臓にも影響がありますので、お口は常に綺麗に保ってあげてください。
回答専門家
- 運営 事務局
- ( 東京都 / オペレーター )
- 専門家プロファイル
登録している専門家やQ&Aやコラムといったコンテンツをご紹介
専門家プロファイルに登録をしている皆様の記事や、Q&A、まとめ記事など編集部でピックアップしたものを定期的に配信していきます。よろしくお願いいたします。
(現在のポイント:-pt)
この回答の相談
腎臓が悪いと診断され、5日前から腎臓療法食に切り替えましたが、ウェットフードを殆ど食べてくれません。色々な療法食を試したのですが、多少気に入って口をつけてもほんのちょっと。ほぐし… [続きを読む]
ミントンさん (東京都/29歳/女性)
このQ&Aの回答
このQ&Aに類似したQ&A