対象:経営コンサルティング
行動に結びつくやわらかい計画
業種的な特性もあり、事業計画通りに実績が着地するということはなかなか難しいのではないかと考えます。
このような場合、計画の精度を上げることにエネルギーを投入するよりも、「ありうるぶれの程度」を把握した上で現実の行動を改善していくようなプログラムを作るほうが実際的かと考えます。ポイントは、計画の前提を絞り込まず、「いくつかのありうる未来」を想定してそれぞれの場合に応じた方策を考えることです。
以下、例えば・・・のイメージで作業イメージを記します。
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(1)自社の業績に関連が強い前提条件を挙げる
・売上、コスト、投資の3方向から考える
・短期と中期から考える
(2)(1)で挙げた条件を「確実な/既知の前提」「不確実な/未知の前提」に区分する。
・例えば、受注件数、受注金額、外部購入費、外部委託費、固定費、為替レート・・・など。
・複数年契約を結んでいるような案件があれば「既知の前提」となります。
(3)「確実な/既知の前提」のみをベースに計画(ベースプラン)を策定する。
(4)「不確実な/未知の前提」について、「最も良い場合」「最も悪い場合」の双方を想定。ベースの計画に対する影響の幅を推定し、計画に付記する。
(5)(4)に付随して、「不確実な/未知の前提」を「自社で解決可能なもの」「自社で解決不可能なもの」に区分する。実績がベースプランを下回った場合に、自社で解決できそうなことを中心に対応策・代替案を検討する。
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実際に事業を進めていく中では、外部環境や諸条件の変化、不測の事態などが間断なく無数に発生することと思います。そのたびにベースに対する影響を判断し、ぶれの程度をはかり、ぶれが大きい場合には迅速に(5)で想定した方策をとる、といったサイクルを構築することで、実績と計画の乖離を最小限に防ぐことが可能となるかと思います。
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友人の会社で中堅企業なのですが、ハイテク企業ですが業績の変動がはげしく事業計画がたてにくいとの事です。財務内容は悪いですがVCからよく問い合わせがあるそうです。その友人いわく予実計画をたてて… [続きを読む]
ポプラさん (埼玉県/33歳/男性)
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