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対象:住宅設計・構造

野平 史彦

野平 史彦
建築家

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防湿シートについて

2008/09/12 19:48

お答えします。
住宅断熱に用いられるグラスウールやロックウールなどの製品は胴縁間に納まる幅(@455)のサイズで袋詰めになったものが多く出回っていますが、これは一般的に耳の付いた室内側が防湿気密シート、外壁側が透湿防水シートになっています。
 即ち、室内で発生した水蒸気がグラスウール内に侵入して結露を起こさない様に,室内側は防湿気密シートになっています。しかし、万が一グラスウール内に水蒸気が侵入した時のために外壁側は透湿シートとして侵入した水蒸気が外に逃げ易くしている訳です。
 耳付きになっているのは、耳の部分を胴縁の上に重ねてタッカー止めして石膏ボードを上に貼ることで気密層を容易に形成しようということなのですが、軸組の中には筋交いがあったりコンセントやその他、断熱材を充填する時に邪魔になるものが多く、理想通りに施工できない部分が多々発生し、巧くセットできなかったり、防湿気密シートを破いてしまったところをきちんと気密テープで塞いできちんと気密を確保している施工者は本州では皆無ですから、袋詰めのグラスウールできちんと防湿をはかるというのは、現実的には極めて困難なことなのです。
 と言って、防湿シートを貼れば良いのか、と言えば、やはり気密を破る箇所をきちんと気密テープなどで塞ぐことを怠っていては、同じ事なのです。(袋詰め+防湿シートで2重の防湿をすれば結構いけるかもしれませんが、、)
 何故、防湿シートが必要なのか、と言えば、それは壁の中で結露が起きることを防止するためです。壁内結露が恒常的に起こると、構造体が腐り、カビやダニが発生し、シックハウスを引き起こすことになります。
(追記)

補足

 外壁に透湿抵抗の大きな構造用合板を使用している場合、防湿シートが効いていなければ、壁内に侵入した水蒸気の逃げ道がないので内部結露を起こしてしまいます。
 しかし、外壁側が透湿性の高いものであれば、防湿シートが効いていなくても内部結露の心配をぐっと少なくする事ができます。

 私は素材の透湿性に着目して防湿シートをしなくても内部結露を起こさない断熱工法を「透湿断熱工法」と呼んで「高気密・高断熱」後の断熱法として実践しているのですが、この辺のことは以前にも質疑回答で書いた事があるので、詳しくは私共のHPの「住宅断熱基礎講座」や「木の家マニアの駆け込み寺」、あるいは「工務店/設計事務所再教育センター」の中でも取り上げているので、覗いて頂ければ幸いです。

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この回答の相談

内壁の防湿シ−トについて

住宅・不動産 住宅設計・構造 2008/09/12 11:15

内壁に断熱材を充填したあと、石膏ボ−ドを張る前に、防湿シ−ト(ポリエチレンフィルム 0.1mm)を張りますが、グラスウ−ルなどの、ビニ−ルで覆われた断熱材であれば、石膏ボ−ドとの間の防湿シ−ト(ポリエチレンフィルム 0.1mm)は張らなくてもいいのでしょうか?

takiさん (大阪府/37歳/男性)

このQ&Aの回答

野平さんよい解説 本田 明(工務店) 2008/09/12 22:39

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