対象:造園・ガーデニング
江本 洋介
ガーデンデザイナー
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テイストが大事です
樹木の選定ですね!
みなさん悩むところです。
そこで整理したいのが考える順番です。
それは 条件→機能→テイスト→直感と冒険 です。
文字数の関係でいくつかにわけますね。
まず条件ですが 通風、土壌、採光、気象などの生育条件が主となります。
栗が大好きさんの状況を考えると隣に大きな建物などない限り、
通風と採光はある程度、確保できそうです。
土壌については関東であれば、粘土質や砂質土でないかぎりほとんどの流通している植物が可能です。(日当たりなど向き不向きはあります)ただ、住宅地域でも埋立地や造成地の場合は注意してください。
私も横浜在住ですので詳しいご案内はできますよ。
次に機能です。
葉の繁り具合により家屋の採光や通風の状況を考えます。日除けや目隠し以外に重要な機能として蒸散があります。
やはり大きく葉の多い樹木のそばで風が通る(風を呼ぶ)場所は、体感温度がとても低く感じます。特に今年の猛暑などはそれを実感する機会が多いのではないでしょうか?
木々は活動時期には常に汗をかきます。いわゆる打ち水効果です。水の蒸散作用によって空気を動かします。樹を植える周りの環境も考えてその効果をより強化すると良いと思います。
また、風のそよぎを受けやすい木々は眺めているだけでその動きに心地よさを感じることができます。
栗が大好きさんとしては一本の植木にそれらの機能を集約させるのではなく、目隠し用の樹木とそれ以外の機能をもたせた樹木をわけて考えるといいかと思います。
目隠し用は常緑にして幅をとらないもの。(通常生垣に使用できるものは刈り込みに耐えるので適しています)
もう一本は落葉樹で葉のやわらかさや繊細さ、季節感を感じられるもの。もしくは果実や花のあるものでも良いと思います。限られたスペースではあると思いますが可能な広さではあると思います。
補足
次にテイスト。
ここが重要なのですがお庭、もしくはお庭の見える部屋との雰囲気の調和です。
同じ樹木でも植え方や周りの状況によって南欧風になったり、和風になったりします。
ディズニーランドで私は感心するのですが、今と違って植物の種類があまり豊富ではないときにしっかりと在来樹木をつかって色んなテーマに沿った雰囲気をだしています。
どのような雰囲気の空間を目指すのか・・・。これを見定めてから考えていくといいと思います。
樹木単体ではなくお庭の雰囲気の中でどのような役割を果たすのかということですね。
最後に直感と冒険です。
直感は好き嫌いで判断する部分です。
味覚と同じで年とともに趣向は変わりますが、あまりに特殊で個性の強いもの(例えば椰子の樹など)でなければ最初の印象で判断していいと思います。
冒険とは、セオリーからはみでることです。
プロとして真正面からお勧めすることはできませんが、一番面白い部分でもあります。日の当たらないところに樹木を植えると一般に葉は大きく、色が濃くなります。単純に日の受ける表面積と葉緑素を増やしているからです。植物の本来の生きていく力を感じ、予測できない将来があるのも面白いと考えています。
以上を鑑みてある程度テイストを仮定した上で樹木のお勧めをすると・・・・。
例えば 雑木の庭であれば トキワマンサクとエゴノキ
欧風の庭であれば プリペットとジューンベリー
アジア風 ブラシノキとフェイジョア
現代和風 カナメモチとクロチク などなど。。。。
ご参考になりましたでしょうか?
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神奈川県で海から15分ほどのところ(面してはいません)で、家の南側3mX4m位(家からは2−3m位)の場所にいずれは3階まで届くシンボル兼目隠しの木を探しています。目隠しという… [続きを読む]
栗が大好きさん (東京都/48歳/女性)
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