対象:住宅設計・構造
鈴木 克彦
建築家
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強度と耐久性は別物
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とやおたさん こんにちは。
物理の研究者さんだそうで、それこそ化学的・物理的なことは釈迦に説法となってしまう危険がありますので割愛させて頂きますが、
こと住宅に関して言えば、
''「強度と耐久性は別物」''と言うことだと思います。
簡単に言えば、プロレスラーは強いから長生きする、と言う理屈が通らないのと同じだと思います。
集成材は強度はあります。
ただ、耐久性に関しては、イソシアネート系接着剤と、レゾルシノール系接着剤の違いも含め、30年も40年も住宅に使用した場合の剥離や腐朽などに関する実績はないに等しいわけで、その辺を考慮した方が宜しいのでは?
と思います。
上記接着剤の違いも含め、同じ様なことをコラムに書いたことがありますので、ご覧頂ければ幸いです。
コラム:集成材と無垢 構造材にはどちらを選ぶ?
マクス 鈴木
評価・お礼
とやおた さん
お返事ありがとうございます。
私も気になっているのは耐久性です。
家に関しては素人ですが、私の今までの数々の実験機器を作ってきた経験からも、強度を含めた初期性能が高い建物を造るのは比較的簡単だと思いますが、その性能を長く持続させることは難しいと思っています。
ただ、家に関しての勉強をすればするほど、本当の意味での耐久性を追求しているところは少なく感じてしまい悩んでいます。
補足ですが、集成材の強度はヤング率などを見ると無垢の良材と比べて決して勝っていると思えません。
せん断応力に関しては、確かに集成材は良いですが、松系の粘りのある無垢材と比べると同程度のようですね。ただ、集成材のせん断応力は初期性能が最大で、その後は悪くなるだけなので、適材適所を考えた無垢の家の方が長い目で見て丈夫な家ができると思っています。
ただ、私にも仕事があるので家作りにかけられる時間はあまりなく、ある程度は任せられるようなHMにお願いしたいと思ったのですが、大きなHMの仕様では集成材を使っている家が殆どです。そのため、集成材の耐久性は、自分で本当に納得できるものかを調べているところです。
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