対象:ペットの医療・健康
リンパ腫
犬のリンパ腫には幾つかのタイプ(皮膚型、多中心型など)があります。いずれにしましても、治療法は御質問の通り化学療法(制癌剤の投与)になります。一回のプロトコールで完全寛解(完治し再発がない)する場合もありますが、この確率は低いのが現状です。ほとんどは部分寛解といって、一度消失するものの再発を繰り返してしまうタイプです。また一回目の制癌剤投与プロトコールの途中で亡くなってしまうワンちゃんもいるのは事実です。リンパ腫の制癌剤プロトコールも幾つもあって、麻布大学が中心となっている癌研究会が詳しく紹介しています。CHOPという毎週投与するものから、アドリアシンという制癌剤を中心として3週おきに投与するものまでありますが、それぞれ長所があります。ただどのケースにどのプロトコールが最適なのか、部分寛解している期間にもずっと投与を継続すべきなのかなど全部の疫学的調査が終わったわけではありませんので、現在、現場ではまだ手探り状態ということもあります。ただどの制癌剤投与も、ワンちゃんの全身状態、血液状態を検査した上で投与日を伸ばしたり、投与量を加減したりして、制癌剤の副作用が原因で亡くなることがないように工夫しています。当院では、幸いなことに、これまで制癌剤投与後、3〜7日で死亡したケースはありませんが、こればっかりは、申し訳ないですが、やってみないと判らないとしか言い様がないのです。
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