子供の好きな空間　−ロフトリフォームの事例ー

カガミ建築計画の各務です。
住宅の設計と同時に、幼児教育施設の設計も行なっているので、その中で考えた事を書いてみます。何かヒントになれば幸いです。

そもそも子供が好きな空間とはどんなものでしょうか？

子供とかくれんぼ遊びをすると、大体いつも同じ場所に隠れますよね。机の下、ソファの後ろ、カーテンの中…。それらの共通点は、
（1） 体がすっぽりとはまる場所
（2） 他からは隠れて見えないけど、自分からは外が見える場所

大人と違って、子供は触感的に空間を捉えているようにのではないでしょうか。ちょうど洋風を着るように、空間を纏（まとう）ことを好んでいるように思います。

こんな点から考えると、子供が好むロフトは、あまり大きな必要はなく（友達と二人で入れる程度）、隠れていながら他の部屋や外が見える事が重要そうに思えます。

また、反対に親からすると、ロフトから落ちたり、昇る途中に怪我したりする事が心配です。子ども部屋にロフトを作る可能性も勿論ありますが、キッチンやリビングの近くに作る事も考えられそうです。

以前僕がリフォーム設計したＮ様のお宅の子供ロフトを紹介します。写真は工事途中のものなので、まだ整理されていませんが、スケッチをご覧下さい。

考えた事は以下の点です。
（Ａ）今は子供の遊び場として作るが、将来は収納として使うので、キッチン近くに配置する。
（Ｂ）お姉さんが昇るのは、年齢的に大丈夫だが、小さな妹が勝手に昇れないようにする。そのために、最初の昇り端に大きな階段上の収納（下にランドセルを入れる）を作る。
（Ｃ）ロフトからキッチンが見えたり、ハシゴの途中から子ども部屋が見えるような小窓を作る。

３人目のお子様が生まれたＮ様のお宅では、ロフトで遊びたがる小さなお客様が絶えないそうです。ちゃんとした竣工写真が撮れましたら、事例紹介にも掲載いたします。