対象:ペットの医療・健康
乳癌と手術
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主治医の先生は、エビデンスベイストメディスンを大切にされていらっしゃるとても基本に忠実な先生だと思いました。多くの動物病院では、なかなかここまで踏み切れないのが現状です。特に胸部の乳腺は、皮下に広範囲に薄く広がっていたり、筋膜にへばりついていて筋組織ごと採らざる得なかったりで、残さず切除しきってしまうのはとても大変です。当然不安な場合は、基本に従って、術後、制癌剤投与を実施するか、放射線療法をすることになります。
人の医学の場合は、疫学的調査から、単一のしこりで、近隣リンパ節に転移が見られない場合は、乳房温存の部分摘出と、拡大手術とでは予後に差はないと結論付けられています。
獣医学においては、乳癌に対してにこういったきめ細かな疫学的な調査が終了していません。ですから病院によって、そのしこりだけを採ったり、しこりのできた片側の半分もしくは片側全部と脇下、鼠径部のリンパ節を切除して様子を見たりしています。また、術後も抗癌剤や、癌抑制の効果が認められているベータグルカンなどのサプリメントを処方する病院もありますし、しない病院もあります。つまり、上述したような乳腺を完全に採りきれなかった可能性が残ってしまうなら、最初から全摘出しなくてもいいのではないとの意見です。
また乳癌には、卵巣ホルモンの影響を受けて増殖するものもありますので、乳腺組織摘出術と卵巣子宮摘出術を同時に行うことも多いです。
獣医学における乳癌の対処法に関しては、このように様々で、どれがベストかは判断されていません。飼い主さんが、ご自分のワンちゃんの場合はどれを選択するのが良いか、主治医の先生とこれらの現実をふまえてお話になられればよいと思います。
評価・お礼
mokomokoのママ さん
回答ありがとうございました。主治医の先生はとても良い方で、素人にもわかりやすく丁寧な説明をして下さいます。また手術も大変上手で、傷跡はほとんどわからないくらいに回復します。
今後のケアについては、もっと良く話あっていきます。
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