対象:お金と資産の運用
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吉野 充巨
ファイナンシャルプランナー
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分散投資へのアドバイス(リスクとリターン)
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あき99様
ファイナンシャル・プランナーの吉野充巨です。
世界の各市場は確かにグローバル化が進み連動性が昔より高まっていますが、分散投資の効果は顕在です。
現在、債券と株式の関係では、株式は下落し、債券価格は大きく上昇しています。
特にユーロ建て国債等は在庫ががなくなっている状態です。日本国債も大きく上昇しています(金利の低下=債券価格の上昇の関係にあり国債の利率が低下しています)
通貨を見ると、ドルに対してだけは円高ですが、ユーロや豪ドル等に対して依然として円安レベルに留まっています。やはり通貨分散は必要なことがわかります。
また株式も各国の下落幅は大きく異なり、各国の株価指数を組み入れた指数に連動したインデックス・ファンドへの影響は、一国に集中されたときのブレ幅より小さくなっています。
但し、リスクの観点から、夫々の資産クラスが持つ、リスクの大きさの違いで、株式のブレの幅が大きいので、パニック的な見方が紙面を飾っています。
例えば外国株式の期待リターンは7%(企業年金連合会の公表値)で、リスク(標準偏差1)は19.5%(ダイヤモンド社試算値)です。これは年間で68%の確率で、-12.5%から+26.5%の間に入ることを指しています。また標準偏差2では最悪-25.0%〜最良+39%の間に入ることも分かります。まだ、標準偏差1に近い数字ですので、数十年に一度来る最悪ケースにはなっていません。
ちなみに、2005年には日本株式は標準偏差1を超え、45%の上昇をしました。これと同じような幅でマイナスの状態にたる時期とお考えください。
現代ポートフォリオ理論によれば、最も効率的な投資方法は、インデックス・ファンドをなるべく安く購入して、長期間保有し続けることとされています。市場に留まることをお勧めします。
私のHPに毎月の運用レポートを掲載しています。宜しければ一読ください。
http://www.officemyfp.com/myfundreport1.html
補足
過去の事例から学びますと、
近くは9.11テロ、2000年〜2001年にかけてのITバブル、ロシア通貨危機、アジア通貨危機等、10年に満たない頻度で、世界的な株安・債券高、債券のデフォルトが発生しています。その度に世界全体の経済はこれらを乗り越えて、右上がりの成長を遂げています。私は今回の世界経済の混乱も、何れは収束して、成長が始まると考えています。
ただ、今回の混乱は、米国、英国、スペイン等各国の住宅バブルが弾けた結果引起されていますから、日本の不動産バブルの例からも、回復には時間が掛かると推測しています。
なお、過去の米国の実証データでは
株価が大きく上昇する期間は極めて短い期間で発生することが知られています。そして、このことを予測するのは困難だということも実証されています。従いまして、常に市場に居ることが資産形成には欠かせません。
今後も保有されるようお勧めします。
評価・お礼
あき99 さん
丁寧なご回答ありがとうございました。
方向性が見えてきました。
少しずつ勉強し、少しずつ積立も頑張っていきたいと思います。
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はじめまして。40歳のパート主婦です。(夫40歳 子供小学生2人)
家のローンを払い終わり、そろそろ老後資金を準備しなければと思い、インデックスの投資信託をいくつか分散して(日本株・外国株・日本債・外… [続きを読む]
あき99さん (群馬県/40歳/女性)
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