対象:住宅設計・構造
コスト、時間
design studio bAOBabの鈴木と申します。
昨年、改正された建築基準法によってどういう影響があるかというと設計行為がより専門的な領域になり、消費者が設計を依頼する際、よりコストと時間がかかることを認識する必要が出てきたということです。また専門家は当然ですが、こういう情報化社会にあっては自己防衛を踏まえて情報収集をおこたらないことが大切かもしれません。今後は設計料も意匠設計料、構造設計料、設備設計料といった設計料の形が一般化するかもしれませんので実質的にはコストアップとなるでしょう。
確認申請の話しになりますが、今でも木造2階建程度の4号特例の住宅であれば改正前に比べても確認申請の書類作成等、多少時間は要するものの大きくは変わっていません。
ただし来年(本当は今年だったのですが)のいつか分かりませんが、この4号特例も廃止され、構造計算書及び構造図の添付が確認申請時に必要になってきますので、木造の住宅を建てる場合はこちらの方が影響あるのではないでしょうか。当然、構造設計にコストはかかります。従って今回の改正以上に今後の動向次第でさらに影響が出てくると思います。
また新築以上に増改築(特にRC造)は今の法律下では難しくなっています。中古市場の拡充を狙っている国策とは相反するのですが、おそらくまだ矛盾点等、運用上改善すべく点が多く出てきている状況なので落ち着くまでは少し時間を要すると思います。
加え原油高、環境問題などの社会問題からの影響を建築業界は受けやすいのでそれぞれの観点からコストアップが考えられます。一方税金の優遇措置等も色々変わります。従って住まいを建てるタイミングはご自分のライフステージに合わせてしっかり判断する必要があると思います。
回答専門家
- 運営 事務局
- ( 東京都 / オペレーター )
- 専門家プロファイル
登録している専門家やQ&Aやコラムといったコンテンツをご紹介
専門家プロファイルに登録をしている皆様の記事や、Q&A、まとめ記事など編集部でピックアップしたものを定期的に配信していきます。よろしくお願いいたします。
(現在のポイント:-pt)
この回答の相談
最近、改正建築基準法の影響で、建物が建てにくくなった、というような話を聞きます。実際、消費者として家を建てる際に、この法改正がどう影響してくるか教えていただけませんでしょうか。
※この質問は、ユーザーの方から事前にいただいたものを、専門家プロファイル が編集して掲載しています。
All About ProFileさん
このQ&Aの回答
このQ&Aに類似したQ&A